
翡翠>大変です! 大変ですよ! 志貴様(゜□゜;)!! 翡翠>あぁ、なんてことでしょう。どうしたら良いんでしょうか! 志貴様>どうしたあるか? 翡翠>夏コミ落ちてしまいました(っдT) 志貴様>なんじゃそりゃ――――――ヽ(`д´)ノ――――! 翡翠>なんじゃそりゃとか言われても、落ちちゃったものは、落ちちゃいましたよ。 翡翠>個人的にかなり、ショックですよ。今回はFateだったのにぃー。つか二回も連続で落ちるとは思いませんでした。 志貴様>えーマジで? 君嘘付いてないあるよね? 翡翠>いや、さすがに嘘なんか付きませんって(;´Д`) 大体、こんなので嘘ついたところで、カタログ出たら一発でバレルんですから。 志貴様>翡翠は、こういうことで嘘を付くイメージがあるからネ 翡翠>そこまで信用ないんかい、私は……。嘘じゃないですって、今度証拠に落選通知を見せてあげますから。 志貴様>しかしこれは由々しき事態ネ(´д`) どーするよ? 翡翠>ですねぇ。前回も出してないですし、今回は何か出したいんですが……。なんかもうやる気が、しなしなとなくなっちゃいましたよ。 翡翠>まぁ、コピ本くらいなら、出せる気力があるかんですが、どないです? それとも今回もう止めときます? 個人的には何か作りたいのですが。 志貴様>そうね。何かやりたい感じね 翡翠>じゃ、コピ本でも作りますか(´д`)? 委託で。 志貴様>ちなみに、もし何も出さないとして、君夏コミ行く? 翡翠>条件が良ければ。 志貴様>条件? 翡翠>あぁ、人数が揃って車でGOなら行っても良いかなぁって意味。新幹線だとちと辛いですねぇ。 志貴様>新幹線の方が楽あるよ? 翡翠>荷物の都合でしょう。荷物が多かったら、新幹線の方がシンドイ(〜Tд T)〜 志貴様>それは翡翠が車の運転しないからある(/`д´)/┴─┴ 志貴様>運転するワタシはたいがいシンドイんあるよ(`□´)ノ ふざけるなアル! 翡翠>えー、だから私も運転するって言ってるじゃないですか。 志貴様>翡翠にハンドル預けるくらいなら、十五年前のカーナビをたよりに自分で運転した方がマシよ! 翡翠>な、なんて酷いことを!? (〜Tд T)〜 翡翠>十五年前のカーナビなんて、アクアラインを通過中は光の点が海の中にあるってーのに! 志貴様>そんなもん知らんアル 翡翠>んじゃ、志貴様はどうするんですか? 夏コミ。 志貴様>個人的には行きたい気分ね(´▽`) 夏だし、冬行ってないあるからね。翡翠は行きたくないあるか? 翡翠>うーん。個人的には行きたい方ですかね。 志貴様>じゃ、基本的には行くという方針で。 翡翠>OKです。っていうか、話がそれてますよ。同人誌どうするんですか? 志貴様>そうね。委託でやるならオフセは採算が合わなくなる可能性があるね、コピ本くらいは作っても良いアルね 翡翠>じゃ、作るという方針で。コピ本ですから十四〜十五ページくらいですか。割り振りどうします? 比率は私3:志貴様7くらいで行きましょうか。 翡翠>まぁ、私はまたエッセイでも書きますか。あ、志貴様漫画書きます? 翡翠>エロ漫画ですよ。エロ漫画。Fateでエロー。とりあえず、セイバーか凛あたりで。 志貴様>ちゃんとしたエロ漫画を書くならちゃんとページ数が欲しいね 翡翠>うーん。漫画は無理ですか。漫画の分はイラストが入ることになるのかな。バランスはどうゆーのが良いのかわかんないけど。 翡翠>まとまりのことを考えたら、全ページイラストとか? つか10枚くらいだったら、全ページイラスト入りの方が良いような気がしてきましたが……。イラストなしページなんて、一ページあるかないかくらいじゃないですか? 志貴様>ワタシもそう思うね(っдT)でも、ちょっとしんどいかなぁ 翡翠>確かに結局10枚ですからね。そして私はやることなくなるし。 志貴様>全くよ、ひどい話アル(`□´) 翡翠>ホントに酷い話ですよ〜(っдT) 実際どーしませう? 志貴様>そうネ。デジラバのRoughSketch13みたいな感じにするのはどうね? 翡翠>デジラバ? あぁ、なかじまゆかさんのサークルですね。(パラパラ……確認中)悪くないかもしれませんね。短いページ数の割には、結構ボリュームでますしね。 翡翠>今まであまり真剣に見たことがなかったですが、デジラバ、なかなか良いですね。 志貴様>デジラバ、エロくて良いサークルあるよ(´ー`)ノ ワタシはサークルデフォ買いしてるある 翡翠>購入リストに入れておいても良いですね(´▽`) 志貴様>だから前、虎の穴でオススメって言ったのにー(`д´) 翡翠>す、すんません(っдT) 私の目が節穴でした〜。 志貴様>もっと修行するある(`□´)ノ 翡翠>精進します(/д\;) それじゃ、デジラバみたいな一ページ絵と文章を合体させたエロを書くとして、どんなシュチエーションにしましょう? 志貴様>今回はやけにエロにこだわるあるね…… 翡翠>そりゃ、そうですよ。私はこう見えてもエロ大好きですよ。 翡翠>エロの大原則は、シチュエーションにありですよ! 翡翠>多人数強姦プレイ、ヒロイン体操服、体育館倉庫、ちょっと縛り、男みんな童貞を強く望みます! スク水可!(濡れてるとなお良い) 志貴様>ワタシは別に童貞じゃなくても良いけど(´д`) 翡翠>かーーーーーー(`□´)ノ どーてーは良いんですよー! 醜い童貞男が美少女を陵辱するときのインモラルな感じが当社比400%!! 翡翠>つか、童貞チ○ポって、単語自体がなんかエロくないですか? 志貴様>ワタシはあんま好きじゃないなぁ(´д`) 翡翠>え――――――――――(゜□゜;)――――――――――――!! 翡翠>シュチエーションは大切ですよ! ヒロインの状態と、陵辱者の状態と、場所とかはインモラルにするに越したことはないべさ(方言)! 場所は体育館倉庫か、男子トイレか、或いは体育の時間で無人の教室ですよ! その場合は隣は授業しているから、声が出せないとか! とにかく体操服体操服体操服体操服ですよー! きゃーうきゃ〜〜〜〜(≧▽≦)ノ 志貴様>エロトークになるとテンション上がってくるアルねぇ(´д`) 翡翠>ノリノリっす( ̄▽ ̄)ノヒャッホー 志貴様>大体、ワタシ体操服に萌えない人なんあるが…… 翡翠>なにーΣ(゜▽゜;)ー! なにふざけたこと言ってるですか(`□´)ノ 馬鹿野郎ですか! アホですか! あなたみたいな人は人間のくずです! ブルマ・スク水・制服は女子高生三種の神器ではありませんか(〜`д´)〜 じゃー、どんなコスチュームが萌えるつーんですか? 志貴様>エッチな下着とか 翡翠>うわぁ(゜□゜;)!! マニアックな人がいるよッ! 志貴様>しかし冷静に考えてみると、こんなわけのわからんコピー本欲しがる人っているあるか? 翡翠>あ(;´Д`)我に返りましたね。まー、常連さんなら欲しがるでしょう。 志貴様>何か微妙に労力に釣り合わん気がふつふつとしてきてるんあるが…… 翡翠>実験的作品っていうことで、良いんじゃないですか? この方式はとりあえず初挑戦なので、実験的な意味を込めて作るくらいの気持ちで良いじゃないでしょうか。成功したら冬に再度乗せても良いし、失敗ても痛くないので。 志貴様>うーん 翡翠>そんじゃ、いっそ。小説本でも作りますか。 志貴様>コピ本で? 翡翠>オフセットで( ̄ー ̄)ニヤソ 志貴様>え、作るんあるか?(゜д゜) 翡翠>小説本にするんだったら、君の仕事量激減だし、作れそうな気はしますが。 志貴様>小説本かー、ワタシが小説同人誌嫌いなせいか、微妙に乗り気になりづらいあるなー 翡翠>ま、たしかに私もそんなもん読むなら、市販小説買いますけどね……。 翡翠>でも、一回くらいは作ってみたかったんだけどね。 翡翠>ただ……100部でも、6万ちょっとくらいはいるんですよねぇ(/д\;) 志貴様>はーい( ̄▽ ̄)ノ先生、実験以前に値段が高すぎだと思いまーす! 翡翠>えー(´д`)ー冒険しましょうよー。つくりたーい。 志貴様>小説本はとにかく売れねーというのがワタシの認識あるが、偏見か? 翡翠>いや、真実だと思いますよ。 志貴様>だったら駄目あるよ(`□´)ノ 翡翠>わーん(〜Tд T)〜ソゲナ 志貴様>とにかく、作業量の均等化を進めたいところネ 翡翠>(・ω・)ノ逆転ホームラン! 良いアイディア思い浮かびましたよ! 志貴様>今度はなにあるか? 翡翠>いっそ、Fateでミニエロゲーでも作りましょうか。回想シーンオンリーのエロエロゲーム。シナリオ・プログラム私で、原画・CGは志貴様で。 志貴様>まだ、エロにこだわってたんあるか? 翡翠>ええ、今日の私は見知らぬオジサンに、カラオケでも行かないかい? って誘われたらついて行ってしまうほどです。 志貴様>あんま訳分からんこと言ってたら、助走を付けて殴るあるよ…… 翡翠>思いつきのわりには良いアイディアだと思いますよ。確実に表紙買いしかあり得ないから、売れるのはそこそこ売れるはず――。パロディのエロだからほぼ確実にニーズがあるし。同人誌を作るよりも私が全開で働けるから、圧倒的にボリュームが出せるし。委託だから失敗してもそんなに痛くないし。原価はあまりかからないのも魅力ですね。値段はボリュームに合わせて変更する。問題は完成するかどうかですが、売ったときリスクが低く、危険性が落ちるというだけなら、今の状況に相応しい気もしなくもないですよー。 志貴様>けど、同人ゲームだとある程度の期待度あるよー。 翡翠>あー、まぁそれは確かに。 志貴様>あんまりショボイもん出したくないあるよー 翡翠>うーん。確かにクオリティとボリュームの問題はありますねぇ。 翡翠>志貴様の基準では企画段階でどの程度のボリューム&クオリティーの同人ゲームなら、納得できる? 志貴様>うーん。このくらいアルね(バサァ……と計画書を見せる) 翡翠>……(;´Д`)えーっと、これって、夏コミまでに完成します? 志貴様>絶対無理 翡翠>じゃ、全然駄目駄目ですねぇ。この案も没ですね(っдT) 志貴様>せめてCG塗る人がいればなんとかなるあるけどね 翡翠>結局の所、いつもこの人員の壁につまずいてる気がしますねぇ。 志貴様>イヤくせー感じあるね 翡翠>まったくヤな感じです(っдT) 私も少しは書きたいです。 志貴様>私も漫画描きたかったある(つдT) 翡翠>うーん…… 翡翠>どーしましょーか。 翡翠>うん? 志貴様? 翡翠>おーい、志貴様起きてます? 志貴様>す、すご……ゼルエルに立ち向かうロム格好良すぎある(゜д゜) 翡翠>なに? スパロボ? 志貴様>スパロボ。今回はキャラの絡みがメチャ上手くて楽しいあるよ〜(´▽`) 翡翠>いや、なにとんですか。あんたは。 志貴様>あ、そうある(・ω・)ノ コピ本止めて折り本作らないあるか? 翡翠>折り本ですか。……ふむ。なるほど、意外と良いかもしれませんね。コピ本は折るのが面倒ですからね。 志貴様>そうそう。折り本なら、印刷も綺麗あるし、手間も省けるね 翡翠>ページ数は8と16ですか。なるほど、値段も手頃ですしね。 翡翠>一応その路線で行きますか。くりえい社に一度折り本ができないかどうか尋ねてみますが、ちょっと妖しいです。ちなみに、久弥とか折戸も、この手の折り込み本を出してますが、何故かみんな緑陽社という印刷所を使っていたりします。 志貴様>良く聞く名前あるね 翡翠>えーっと、ちょっと調べてみます。 志貴様>どうあるか? 翡翠>今、パラパラHP見てますが、痒いところに手が届く良い印刷所だと思いますよ。一日で本を作ってくれる一日本というものまでありますし。ちなみにFTP入稿があるから、これを利用すれば良いかなぁと思われます。 志貴様>なにあるか、FTPって?(´д`) 翡翠>要するにインターネット上で入稿できるということです。普通はあんまりやってません。あ、しかもここデーター出力代が無料ですよ(゜□゜;)!! いや、驚きました。ここかなり良い印刷所ですよ(´▽`) 志貴様>データ出力代??(´д`)?? 翡翠>……んなこともしらんのですか。あんたは。 志貴様>やったこと無いから知らんのは当たり前よ(`□´) 翡翠>安くなると思っていてくれれば良いです……。それじゃ、今回はセイバーえろえろん話の折り本で行きましょうか。 志貴様>4〜5ページくらいなら犯るだけ漫画描いても良いけど? 翡翠>中途半端にするより統一した方が良くないですか? 全編ラフスケ13方式を推奨します。 志貴様>全編アレで通すのは辛くないあるか?(;´Д`) 翡翠>折り本で作ったら相当短いですよ。商品的に見ると、エロ漫画一本にするか、ラフスケ13一本にするくらいが丁度良いと思われます。 志貴様>コピー本だったらそんなノリでも良かったけど、折り本にするならもちっと色々やりたいあるよー(・ω・)ノ 翡翠>大きいデパート(枚数の多い本)は、色んな要素があって良いですが、個人経営の小売店(枚数の少ない本)は、特色を出して一本勝負した方が、商業戦略的には優位かと思います。 志貴様>いや、そんな大した違いがあると思えないあるよ(´д`) 翡翠>ナンバーワンより、オンリーワンですよ! 志貴様>あーだこーだ 翡翠>こーだそーだ。 …… …… 翡翠>ふぅ、頑固物ですねぇ。仕方ありません。志貴様は折れそうにないですし。私が折れましょうか。 志貴様>そうそう。エロとか初体験あるから、あんま絞りすぎないほうが良いと思うアルよ。一本化は転けたときが痛いね 翡翠>まぁ、確かにそれも一理アリですね。じゃ、志貴様の方式でやりましょうか 志貴様>OKね。今回はエロ漫画とコラムで良いアルね 翡翠>そうですねぇ。ふわぁ(;´Д`)ー眠い。そろそろ寝ましょうか。あー、まだ風呂に入ってないんですよねぇ。もう、お湯がぬるくなってるじゃないですか。 志貴様>ワタシももう眠いある…… 翡翠>あ、そうです。この一連の打ち合わせの会話。日記のネタにしても良いですか? なんというか、文章化してみると馬鹿馬鹿しい感じが、非常に馬鹿っぽいので 志貴様>別に良いあるよ。変に書かれるのもいつもの事あるからね(´д`) 翡翠>心外な、変なことなんて書きませんよ! 私は真実の人ですから、基本的に嘘なんて書きません! あれは誇張です。誇張。 志貴様>しかし、誇張って突き詰めれば嘘のような気もするが…… 翡翠>誇張は嘘じゃありません(`□´)ノ 基準を少し変えて物事を見たときの真実の一つなのです。見る角度視点によって、一つの出来事でも色々な側面をもつものなのです。印象コントロールを意識的にやると情報操作というのかもしれませんがね。マスメディアではみんなやってることです。情報操作は悪ではないのですヽ(`д´)ノハハハ 志貴様>誇張って表現を使う時点で真実じゃないって言ってるのとおんなじある。悪かどうかは知らんあるが 志貴様>それに、嘘と誇張の線引きなんてそれこそまちまちなんだから、君の弁護は説得力に欠けるよー 翡翠>絵師が似顔絵を描くときのコツは、特徴的な部分を誇張して書くことにあります! 文章においてもそれは同じ! ある時は縮め、ある時は大きくしていくのです! 誇張とは文章技法なのです! 世の中には真実より説得力のある言葉や事実というのもが、往々に存在しているのです! あるものをありのままに書くということは、大抵の場合において、分かりづらいものです。ですから、分かりやすくするために情報の取捨選択をする必要が、絶対的にあるのです。そういう意味合いにおいて、マスメディアは決して真実を語れない性質を抱えているのですが、これは一種のパラドックスですね。結局の情報というのは、他人というフィルターを一度通してしまった時点で、見せ方がある程度変質しているのは仕方がないことです。根も葉もない嘘なら、私も撤回しますが、根も葉もある話で、文句を言われるのは非常に心外です! 志貴様>どうでも良いアル。じゃ、ワタシは寝るね(・ω・)ノ 翡翠>うわ(゜□゜;)!! さらっと流されたよ! □□□ 志貴様 はオナクナリになられました□□□ 翡翠>ふん、これだから人の話を聞かない人は嫌いなんですよー(〜Tд T)〜 □□□ 翡翠 はオナクナリになられました□□□ |









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2004/7/4 俺は図書館から帰ると、荷物を置いて再び玄関から出て行こうとした。丁度そのとき、二階からオヤジ様が降りてきた。 「どこにいくんや?」 「ちょっとそこまで――」 と言って俺は足早に玄関から外に出た。パンを買いに行く。とでも言ったら、また何か言われそうな気がしたからだ。時間は五時三〇分。昼ご飯にするにしては遅すぎる時間だ。 それにしても相変わらずこの時間帯におけるオヤジ様との会話がない。世間話すら出来ないのは、いかにお互いが理解し合ってないのかという所だろう。話なんてあってないようなものだ。 口を開けばつまらないオヤジギャグを言うか、変な曲を歌うか、文句を言いうだけで、ユーモアのセンスが根本的にない。 「今更言っても仕方がないか」 俺は今里商店街にまで自転車を走らせた。 今日は久しぶりにパンが食べたかったのだ。それにこのところ昼飯に贅沢し過ぎているかなと思っていたところなので、なるたけ節約しないといけない。 「あれ?」 商店街のいつもの場所にパン屋がなかった。場所を勘違いしたのかと思って、少しうろついてみたが、やはり見あたらない。記憶を頼りにここだと思える場所に行ってみると、そこには『入居者募集中』という札が貼られていた。 「まいったな、まさか潰れたのか?」 俺はシャッターの前で呆然としてしまった。確かに商店街は比較的移り変わりが激しく、昔合った本屋もなくなっているし、玩具屋も消えた。だけど、ここのパン屋は味も良いし、なくなるとは思ってなかっただけに、少なからず衝撃を受けた。 「これも時代なのかね」 俺は自転車のサドルに体重を預けて腕を組んだ。溜息を一つついて、仕方なく帰ろうしたとき、ふと背後にパン屋があるのを見つけた。 「新しいパン屋か。なるほどつまりこことの競争に負けて潰れてしまったわけだな。まぁ、隣り合う場所に同じ店が出来たら、単純に客は半分になるからな」 丁度良いのでここで何か買っていこう。味の方はわからないが、手作りパン屋みたいだから、それほど酷いものが出るとも思えないし。 「いらっしゃいませー」 店内に入ると、高校生くらいの女の子が声を上げた。元気にでもなく静かでもなく、ビジネスライクな口調だった。要するに頭にすり込まれた反射的行為なのだ。 店内はあまり広くない。俺はパンの置いてある三段の棚を眺めて不思議なことに気づいた。 この菓子パン、向かいにあったパン屋のと同じじゃないか? 形と良い大きさと良いまったく同じに見える。 「うーん。こういうパンってオリジナルなんだと思っていたけど、実は確立されてるのかな?」 ハムロールとかウィンナーパンみたいなものなのだろうか。 「それにしては前に見たようなパンが殆どをしめているような気が」 俺は店内を見まわしていると、特価コーナーで5個200円のセット販売品を見つけた。 ……。これもなんか前に見たことがあるぞ。もしかして……これは同じ店か? そうやってみると、品揃えが前の店と殆ど変わっていない。同じだと言っても良い。そうか……。店を前に変えたんだな。 それにしても変なことをするものだ。何故こんなことをしなければならなかったのだろう。同じ引っ越しするなら、もっと遠くに引っ越ししないと意味がないじゃないか。 すると俺の内なる声が言った。 (引っ越しの目的というのは、家に不満があるとき、地域に不満があるとき、そして諸所の事情だ。単純にもっと広い家に引っ越したいだけというのなら、近くても何の問題もない。いや、むしろせっかくパン屋としてやっていき、それなりに常連客を掴んでいるのだ。それなら、真ん前に引っ越すというのは、それほど的はずれなことではないよ) 「ふむ、なるほどそうかもしれないな」内なる声に説得される俺。 さてそれじゃ、何を買おうかね。 もう一巡見て回って、結局砂糖菓子のパンと、チーズパンを160円で買った。これなら200円でサンドイッチを五箇買った方が良かっただろうか? いやいや、ここは腹に収まる分くらいで十分か。食い過ぎると太るからな。それなら、菓子パンなんて食べなければ良いのでは? と突っ込まれそうだが、夜たっぷり走るので問題なっしぐんである。 俺はパンを店を出るとハンドルの所にビニール袋をかけて、商店街の中を走り出した。 買い物時なのかアーケードの中は主婦がいっぱいで混んでいた。 もーおばちゃん邪魔。どけ。チャリンチャリン。 |

