翡翠の日記帳18ページ目



2004年8月11日





それは今から、一ヶ月前のこと――





「あれ? 翡翠ちゃん。ちょっとこっちに来て、ほっぺたつねらせて下さい」





なんです姉さん? 今回は現実あって夢オチなんてありませんよ。どうせつねるなら自分のほっぺをつねって下さい。





「いや、そういうことではなくて。ちょっと失礼して」






(ぷにぷにぷにぷに……)






「ふむ」






だからなんなんですか?






「翡翠ちゃん、実はあなたに重要なことを告知しなければならないんですが、決して取り乱したりせずに落ち着いて聞いてください」






私は、いつでも冷静そのものです。なんだって言うんですか?






「翡翠ちゃん」













「あなた太りましたね」











がぁぁぁ(゜□゜;)ぁぁぁーー!!


ぎゃぁぁぁヽ(゜д゜)ノぁぁぁーー!!


ぐぁぁぁぁぁぁぁ(〜Tд T)〜ぁぁぁぁぁーーー!






「もー、翡翠ちゃん落ち着いてください。障子を右上から順番に破ったところで、体重は変わりませんよ。ほら、水飲んでください。冷静に話をしましょう」






うぅ、す、すみません。つい凄まじいショックを受けてしまって。






「お腹も触らせてください」






(ふにふにふにふに……)






「はぁ、翡翠ちゃん……」






うわーーー! 言うなぁぁぁ! それからゴキブリほいほいに引っかかった鼠を見るみたいな目で見るナー。






「まったく不精しているからですよ。そこの体重計に乗ってみてください」






あー、えー、うー、遠慮しときます。






「ダメです。ほら乗りなさい」






あいやー、やめるよー。なにするか、わたし日本人違うねー。放すよろしー。






「志貴様になってもダメですよ。あぁ、見てくださいよ。翡翠ちゃん。○○キロもあるじゃないですか」






うぅ……。酷い、酷すぎるー。実は私もここんところ体重増えたなぁとか思っていたんですよ。






「現実逃避をしてはいけませんね。まったくデブでロリでオタなんて、人間的に最低というか、まさに三重苦ですよね」






私はオタクじゃありませーん。それからロリコンでもないです。






「まぁ、その辺りはどうでも良いですけど。それでどうするつもりなんですか?」






何がデスか?






「もちろん、自分のことをぽっちゃり系として諦めるか、それともダイエットするかです。ちなみにデブのオタクなんて、見苦しいだけで、誰もがその存在を嫌い、死ねとか思われること、必定なのは言うまでもありません」






う、うわぁ、全国の太ったオタクの皆さんを敵に回す発言をするのは止めてください。






「やれやれですね。翡翠ちゃんは本人の前では絶対に言いませんけど、デブは腹切って肉屋に並べろとか影でコソコソ言っているじゃありませんか。それがいざ自分が言われる立場になってしまったら、そうやって逃げるんですか? まったく翡翠ちゃんともあろうお方が、よわっちくなってしまったものです」






うぅ、そ、それは……






「何にしてもルックスは非常に重要な問題ですよ。ルックス良ければ、どんな趣味を持っていようとも、爽やかなイメージになりますからね」






美少女は何をしても許されるの理論ですか?






「その通りです。さぁ、どうするんですか?」






わ、分かりました。だ、ダイエットしますふ……。






「うふふふ、そういうと思っていましたよ。翡翠ちゃん。こんなこともあろうかと、私は翡翠ちゃんのために、特別ダイエットメニューを用意しているのです。今回はダイエットというよりは、ついでなのでマッチョになってもらいましょう」






え、マッチョですか?






「そうですよ。海に行ったとき恥かかないために、今からマッチョになるんですよ!」






わ、分かりました……頑張ります……。






かくして、翡翠のダイエット&マッチョ大作戦は開始されたのでした。






◇ ◆ ◇ ◆ ◇






「さて幸い翡翠ちゃんは、太っていると言っても、ベスト体重から6キロほど足が出ただけですので、まだまだ軽い方です。まず食生活から、改善していきましょう」






はい。分かりました






「食生活を見てみますと……ふむ、間食はあんまりしてないみたいですね」






ええ、私はもう五、六年くらい前から、お菓子を一切食べなくなりましたから。






「なんでまた?」






あぁ、私は何事にも歯止めをかけるのが苦手なんですよね。適量という考え方が苦手なんです。私の思想は常に100か0。ONかOFFのみです。






だから食べないと決めたら、まったく一切食べないことにしているんです。






「良い心がけですけど、ヨーグルトは時間外にでも食べているんですね(キラーン)」






あぁ、お腹に良いですから。時々パクリと。それでも毎日食べているわけではありませんが。






「ヨーグルトは食べるのは構いませんが、一日一個朝食時に食べるようにしましょう。それ以外は禁止にします」






えー、マジでですか?






「当然です。それから……、カレーを食べるときに、カツレツを入れて食べているみたいですね?」






ええ、カツカレー大好きですから。






「しかも、カツ二枚も」






す、好きですから……






「カツは禁止ですねー」






でも……、カツカレーは……。






「ダメです。デブデブのままで良いんですか? 私、これから翡翠ちゃんのことをデブイちゃんと呼びますよ?」






あうぅ……、分かりました。






「さて他ですが。不思議なことに魚食が多いみたいですし、それほどカロリーがある食事をしているようでもありませんから、まぁ良いでしょう。意外と健康的な生活しているんですね」






はぁ、幸いなことにも。






「じゃ、次はこれを毎朝飲んでください」






なんですか? げ。これ玄米黒酢じゃないですか。






「そうです。黒酢には脂肪分解酵素が入っていますから、ダイエットには非常に良いものなんですよ。食事の後に飲むのが効果的です。ちょっと試しに飲んでみてください」






はぁ……ゴクゴクゴ……ゲホ! ぐ、が、な、なんですか!? 異様に不味い上、喉がヒリヒリします。こんなもん飲めませんよっ!






「良薬口に苦しです」






でもマジで本格的に純正の酢じゃないですか。こんなph2とかの酸性雨真っ青の酸性ですよ! 漬けていたらきっと歯のエナメル質とか楽勝で溶解しますよ! こんなもん人が直接飲むものじゃありません!






「インドの修験者を見てください。彼らは平気で焼けた鉄を飲むんですよ」






あんな変人連中(偏見)とデリケートな私の胃袋を一緒にしないください! しかもよく見たら、瓶に『強酸ですので、薄めて飲んでください』とか注意書きしてあるじゃないですか!






「えー」






嫌そうな顔すんのやめんかい。カルピスの原液飲ませますよ!






「はぁ、仕方ありませんね。では、林檎ジュースと蜂蜜で適当に割って良いですよ」






ええ、言われなくてもそうしますよ。まったく、人事だと思って……






「食事療法はこんなもので良いとして、次は運動編ですね」






運動、しないとダメですか? 時間が微妙にないんですが。






ない時間を無理に作るのがダイエットの醍醐味です。それともデブデブのままで良いんですか? 嫌なんでしょう。運動方法は色々ありますが、ここはランニングにしましょう。さぁ、とりあえずジョギングシューズ買ってきてください」






はぁ……。分かりました……。






「ランニングの良いところは、靴以外には大した道具がいらないことですね。さぁこれで準備は万端――と言いたいところですが、行く前にこれを飲んでください」






……? なんです? これ?






「脂肪燃焼アミノ酸です。玉出で安売りしていたので、購入しておきました。運動の20分前に飲むと、運動効果が倍増するのです。空腹時に飲むのがポイントですよ」






はぁい……。






「さぁて、準備はできましたね。では走りましょう! 翡翠ちゃん、走るの得意でしょう。とりあえず一日一時間くらいで十分ですから。ダッッシュダッシュダッシュです!






はぁい……。









「あと、運動が終わった後は、筋トレして上腕筋と大胸筋、腹筋背筋も鍛えておきましょう!」






はぁい……






こうして、一ヶ月が経ちました。








ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ――







翡翠ふっかーつ!






あぁ、まったくしんどい一ヶ月でした。食べたいものも食わず、ひたすら走り続けて、一ヶ月――






とりあえず四キロ痩せましたよぉ〜。






さすが私、やればできると思ってたんですよねぇ。もうベルトがゆるくなりましたし、お尻もすぽすぽになりましたよ。






あぁ、体型が元に戻りましたー。使用前、使用後みたいな?






今までこんなに、お腹とお尻に贅肉がくっついていたのかと思うとぞーっとしますねぇ。






ふははは、見てください。姉さん。背中にハネが生えたようですよ。






「はいはい、嬉しいのは分かりましたけど、まだあと二キロ痩せないと」






しかし、なんか体型は元に戻りましたよ。お腹も出てないですし、なんか胸に筋肉つきましたし、ほら見てくださいこの大胸筋を!






「はいはい、見せびらかさなくても良いですよ」






まぁ二キロ分は、筋肉が増えた分でしょうが、うーん。まだちょっと横っ腹にお肉が残っている気もしますし、脹ら脛とか二の腕とかのラインが気になりますねぇ。






しかしどうです? 肩口から胸へのラインは完璧だと思いません?






「まったく鏡見ながら、ナルシーみたいにマッチョマンポーズなんて取らないでください」






いえいえ、せっかくですから、あと五キロくらい絞ろうかなぁと。一ヶ月くらいでこんだけ目に見えて痩せましたから、あと二ヶ月もあれば楽勝で目標達成できるのではないですかね?







「うーん。ボクサーと同じで、ここから絞る方が大変だと思いますけどね」






うーん。そうなんですよねぇ。でもまぁ拒食症なんかには、どう足掻いてもなりそうにありませんし、頑張ってもう少し贅肉落としましょう。






かくして、翡翠のダイエット大作戦は大成功を収め、今もまだ続行されいる。







全身の全ての脂肪を燃やし尽くすそのときまで、翡翠の戦いは続くのであった!








追記


ところで身長から体重を割り出したところ、実はダイエット前から標準体重だったことが判明したのでした……。まぁ、ベスト体重まで戻しておきましょう……。実は私のベスト体重って、痩せぎみギリギリだったんですねぇ……。知らなかった。






ま、体重よりは体型ということで――




太り気味の人は闘いましょー。見た目は重要ですよー


8月11日





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2004年8月22日




ミンミンミンミンミン――



という蝉の声を今年は殆ど聞かない気がしますが、夏休みですねぇ。最近、小学校では自由登校とか言うのがあって、夏休み中も学校に行っている子供たちが多いようです。






家に籠もりっきりの子供が多いそうなので、学校を開放しているそうな。適当にお菓子食って遊んでいるそうです。






勉強しない学校って、なんていうか最高ですよねぇ。






それにPTAの人が来ていて、なんでもそこで夏休みの宿題教えてくれるとか。なるほどこれなら夏休みの宿題も毎日やる子がいるかもしれませんね。






「翡翠お姉ちゃんー。ちょっと良い?」






おやおや近所のガキンチョ第一号イリアちゃんではありませんか。どうしたんです?






「うん。夏休みの自由研究なんだけど、どんなのが良いかなって。全然思いつかないから」






ほう。夏休みの自由研究ですか。






そう言えば、私も昔やりましたねぇ。ええ、懐かしい思い出です。






では、素直に植物の観察記を付けるのはどうです?






「そういうの悪くないけど、なんていうか、もっと他の子たちが見てびっくり、ひやー! 的なものが良い」






確かにそうかも知れませんね。みんなと同じことをしても面白くないかも知れません。かく言う私も夏休みの自由研究は、自由に研究したものです。






「どんなことしたの?」






朝、昼、晩、でおしっこの飛距離に差があるのか。前日の飲み物で、飛距離が変わるかとか。






「……」






あのですね。人を女子高生のスカートを手鏡でのぞき込もうとした有名大学教授を見るみたいな目で見るのは止めてください。なにしろその時は小学生ですから。誰でもやりますってそのくらい。ちなみに朝が一番良く飛びましたけどね。






「誰もそんなことやならいと思うなぁ」






まぁ良いです。それなら私が何か考えて上げましょう。うん。そうです。あれにしましょう。
カイワレ大根を育てましょう。






「だから、それって普通じゃない?」






――ただしジュースで育てるんです。






「は?」






ですから、カイワレ大根は果たして、ジュースで成長するのかという実験です。一体何が育って、何が育たないのかという、まさに子供の好奇心を満たすに相応しい実験といえますね。






ちなみに、私が子供の頃はカイワレ大根なんて気の利いたものは思い浮かびませんでしたから、鉢植えに咲いていた、アサガオに毎日ジョーロでコーラーやって、枯らせたこともあります。






あんなことをするなら自分で飲んでおけば良かったとどれだけ後悔したことか。






「……本気?」






ですよ。とりあえず、コーラーオレンジジュース牛乳ポカリスウェットで良いですかね?






「なんか心配だけど、結構面白そうだから、やってみようか」






そうこなくてはいけません。早速やってみましょう。






さて、カイワレ大根と言えば、僅か一週間で育ってしまうという便利な植物。こういう実験にはもってこいです。色々やってみましょうか――






まずは、コーラーからです。ふふ、楽しみですねぇー。どなるねすかぇー。






――その翌日






「……芽が出ないね」






でませんねぇ。普通一日くらいで芽がでるものなんですが。まぁ、コーラーで芽が出たら、逆にちょっと凄いと思いましたけどね。伊達にアサガオは枯らせていないというところでしょうか。やっぱり炭酸系はダメなんですかね?






「まぁ、やる前から無理っぽかったけどね」








◇実験結果◇
 コーラー失敗。3日目くらいから異臭を放ち腐り始めた。
 炭酸は植物の育成には、向いていないようである。







 では、気を取り直して次ぎに行きましょう。次はオレンジジュースです。しかも果汁100パーセント。コーラーと違ってこれは天然汁ですから、期待が持てます。












――その翌日










「……翡翠お姉ちゃん。全然芽が出ないね」








 ……出ませんねぇ。果汁100パーセントなのに出ませんとはこれいかに? 果汁ですよ果汁。植物から出たものでなんで植物が育たないんでしょう? 不可思議なことこの上なしですね。






「あれじゃないかな。フグを食べたらサメが死ぬの理論で、オレンジの果汁と相性が悪いのかも知れないね」






なるほど、もしかしたらオレンジの木とはかは、オレンジジュースで育つのかも知れませんね。さすがにその実験はやる気が起きませんが……。まぁ代わりに誰かやってくれることを願います。






◇実験結果◇
 オレンジジュース失敗。やはり三日目くらいから水の色が変色し始め、奇妙なドロドロになっていった。
 他の植物の果汁は植物の育成には向いていないようである。








 では、次ぎに行きましょう。次は牛乳です。








動物性タンパク質が果たして植物にどんな影響を与えるのか? 実に興味深いところであります。大体牛乳の絞りカスとかは肥料とかにも使われているんです。可能性は多いにあります!








「……大丈夫かなぁ」









――その翌日








「……やっぱしダメだねぇ。芽が出ないよ」






 だ、ダメですねぇ。牛乳意外といけそうと思っていたんですけど、何がダメなんでしょう?




◇実験結果◇
 牛乳失敗。その翌日には想像を絶する香りが部屋に立ちこめて、記録者は死にそうになる。一週間後には固形になり、何か黒いものがいっぱいついていた。ふが。








 ふぅ、まぁ今までのはなんというか、余興のようなものです。これからが本番ですよ。さぁ、次は大本命のポカリスウェットです。人体と同じ成分でできてますからね。いわば生命のスープ。これで育たなかったら、私は首をくくらないといけませんよ!






「そうだね。それじゃ実験してみようー。応ッ!」











――その翌日














「……やっぱり芽が出ないよ。もう全然ダメだね」









 そ、そんな馬鹿な……。天下のポカリスウェットですよっ! ポカリで芽が出ないってそんなあーた。私にどうしろって言うんです?









「やっぱり糖分が問題なんじゃないのかなぁ。砂糖があると芽が出ないんじゃないかな?」






 そんな馬鹿な。なんてことでしょう(ガク)






◇実験結果◇
ポカリスウェット失敗。やっぱり途中で異臭を発し初めてる。一応、ちょっと芽が開き駆けたものがあったが、それ以上育たなかった。原因は糖分だと思われる。








 以上の結果をもちまして結論的にジュースの概念が糖分の入った甘い飲みものということですので、ジュースで植物を育てることはできないようです。






 まさか全て失敗に終わるなんて夢にも思ってませんでしたが、これはこれでこんなもんなのかもしれません。






 もしかしたら、他の植物でなら育つのかも知れませんので、今度は球根か何かで実験してみたいですねぇー。






「翡翠お姉ちゃん……。結局、私の自由研究はどうなるの?」






とりあえず、実験は全て失敗に終わったということを書けば良いんですよ。エジソンも失敗の記録を積み重ねていくことが、明日への大成功に繋がると言っています。






「成長記録の絵を描くところに、あのコーラーとか牛乳とかが変色して、種が腐ってく様子を絵に描くの?」








 もちろんです。成長している記録を付ける人はいても、腐っていく記録を付けるのはきっとイリアちゃんだけですよ。他の人がみたら、どっひゃーな感じです。独創性があって良かったですね。






「なんか……全然嬉しくないなぁ……」








8月22日





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2004年9月1日





「ハッピー・バレー高校のチアリーディング部は、今日もスラングでハムスターズを応援! ヒマなカトリック母親会は、そんなチアリーダーたちをヤングの性の乱れの象徴と敵対視していた。また、入部を断られたゲイのスティーブンは、チアを心から憎んでいた。ヒマなカトリック母親会とスティーブンは協力してチアリーディング部を潰そうと、カンフーの達人であるカトリック不良女子高生たちを差し向ける。彼女たちのカンフーに打ち勝つべく、チアリーダーたちは忍者マスターの元で“忍び”の修行に励む。そして厳しい修行に耐え、ついにチアリーダー忍者が誕生した! そしてカトリック女子高生たちとの最後の決戦に挑むが、その裏では強力ウィルス、ゾンビソフトを用い、インターネットで世界征服を企む謎の男“ミスターX”の影が……。果たしてチアリーダー忍者は、世界の平和を守れるのか!?」





……あ、あのネロ教授久しぶりに出てきたと思ったら、いきなり何訳の分からないことを口走っているんですか?






「うむ。この夏最後の話題作、チアリーダー忍者の予告をしておこうと思ってな。忍者ハットリくんでニンニンしているだけではなく、こういうのを見て心を癒して貰いたいものだな」






チアリーダー忍者ですか。なんかもう胡散臭さ四〇〇パーセントを超えてるタイトルですよねぇ。何なんでしょう。やっぱり忍者が付くと、なんでもどうしようもなく感じるんでしょうかね。






忍者教師。忍者弁護士。忍者係長。忍者コンビニ店長。忍者スッチーさん。忍者看護婦。忍者女子高生。ハンマー投げ忍者。100メートル忍者。仮面の忍者。……何をとっても妖しいですよねぇ。






「そんなことを言ったら、チアリーダーも合体させても大概だと思うが?」






チアリーダー弁護士とかですか?






「うむ、チアリーダー看護婦とかもな。看護婦の格好をしたチアリーダーなのか、チアリーダーの格好をした看護婦なのか、非常に気になるところだ」






でも、チアリーダーロボットとか、人妻チアリーダーとか、仮面のチアリーダーとか色々考えて見ましたが、チアリーダーを付けたらどれもAVのタイトルみたいですよね。






やっぱ最近思うんですが、チアリーダーって、実はエロいのではないかと――。






「当然だ! チアリーダーはエロいに決まっているだろう! エロくてなんぼだ!」






いや、あの……そういう風に断言されても困るんですけどね。そう言えば私も学校に行っていた頃、チアリーディング部なるものがあって、そこの女の子もエロい目で見てくるカメコサイテェーとか言ってましたっけか。一種の盗撮ですからねぇ。






「何を馬鹿な、大体にしてセックスアピールのないチアリーダーなどに一体何の価値があろうというのか! アンダースコーを脱いでスパッツになどなってみろ、全然萌えん。チアリーダーの人気など地に落ちることは目に見えている。チアリーダーはなぁ。ふりふりのスコートの下から除く、あのチラリズムにこそ雅があるのだぁ!」






いや、でもそこまでして見たいものじゃない気がするんですが……。






「ふ、それは翡翠がまだチアリーダーの良さについて分かっていないからだ。こんなこともあろうかと用意してきたものがある。さぁ、これを見ろ」






なんです? 去年の夏の甲子園のビデオですか?






「そうだ。夏の甲子園チアリーダー徹底編集バージョンだ。(今年のはまだ編集中)さぁ、これを見てチアリーダーの素晴らしさを体験するのだ!」






えー。そんなもん分かりたくないんですが……






「まぁ、見るが良い。ほらスタート」






……






「どうだ? 翡翠?」






――いや、正直なめてました。これはすごいですね。チアリーダーオンリーの編集っていうのも圧巻ですね。






「個人的には岩国(山口)の尻フリがかなりツボに入って良いと思うのだが?」






うぅん。私的には鳥栖商(佐賀)が……、これはかなり凄いかも。






「胸で選んだな。胸で選んだな翡翠!」






いやいや、そういうわけではないんですけどね。けど鳥栖商−愛工大名電のはもの凄いですねぇ。NHKもよくこんな、激しく揺れているのを映しましたね。激エロですよ。実際これ何センチあるんでしょう? すんごい胸ですねぇ。






「うむ、巨乳だな。Gくらいありそうだ。ここでみなにお見せできないのが心残りで仕方がない」






まぁ、教授の主張通り、チアリーダーにセックスアピールは重要だという意見は、まぁわからなくはないです。性をアピールすることころで人を引きつける効果があるのは、どんなに否定しても、一面的な真実でしょう。






しかしですねぇ。






私の知り合いのチアリーダーの子も言ってましたが、トゥータッチジャンプ(足を大きく広げ、両方のつま先を触るジャンプのこと)をした瞬間に、パシャパシャ取られると気が散って仕方ないそうです。一種の視姦ですからね。気分悪いですよ。






「相撲取りを見てみろ。裸にマワシだけという、格好でありながらどんなに写真を取られても、別に文句を言わないではないか」






あれは目的が違うじゃないですか。






「相撲取りの裸ではぁはぁ言ってるやつもいるかもしれんぞ?」






そんなの希少種ですよ。どう考えたって。






こんなネロ教授みたいな邪を絵に描いたような男共がいるのに、どーしてチアリーダーなんかしたがるんでしょうね……。私にはさっぱりです。みんな見られるのが好きなんでしょうか?






「ふむ、やはりチアリーダーは他のクラブに比べて大きな大会に出る機会が多いからではないか? スポーツの強い学校なら、何度でも全国大会に行くことが出来るだろう」






私の友達曰く、他のクラブの応援とかよりも、チアリーディング大会とかの方が重要っぽいですけどね。






「なに!? チアリーディング大会なんかあったのか!?」






ありますよ。ネロ教授ともあろうおかたが知らなかったんですか? たまに外国の人とかサーカス顔負けのアクロバットなもの見せてくれるじゃないですか。トップ(上に乗る人)の人がベース(下で支える人)に五メートルくらい飛ばされているのを見たことありますよ。






「く、不覚……そんな美味しい大会があったなどと……次回からはしっかり見に行かねば!






ちなみに撮影禁止ですから。








「なんだとぉぉ! ふざぁけるなぁ! それはどういうことだっ!」






マジ切れされても……






「大体見せ物なのに、撮影禁止になっているのは、どういうことだ!? グラビアアイドルみたく見て貰ってなんぼだろう? 見せるのが嫌なら最初からチアリーダーなどするではない!」






えー、ネロ教授的には恥じらいながらとかの方が好きなんじゃないんですか?






「照れが入ると演技が見てられないから、チアリーダーに関しては吹っ切っている方が望ましい」






変なところで、こだわりがあるんですねぇ。






「無論だ。しかし困ったものだ。これでは今までチラリズムに命を燃やし、その身を捧げた先駆者に申し訳がたたんではないか。なんとかしてチアリーダー大会を撮影したいものだな」






先駆者? そんなのがいるですか?






芸能人・田代まさし(47)……それに、早稲田大大学院教授、植草一秀容疑者(43)。彼らは自分の名誉をなげうってでも、チラリズムに執着しその身を捧げた猛者達よ」






犯罪者じゃんか。






「違う。彼らは偉人よ」






別に自分で盗撮しなくても、インターネットを漁るとか、AVの盗撮ものを見るとか、色々ありそうですけどねぇ。チアリーダーにこだわるんだったら、素直にチアリーダー部に入れば良いですし。






「……」






? 教授? どうしたんです? 突然真っ青な顔をして。






「……男が……男がチアリーダー部に入れるのか?」






入れますよ。






「……」






少なくともうちの学校は、男女混合でした。コーエドとかゆーやつです。ベース(下で支える人)とかは女の人よりも、男の人の方が向いてますからね。高校とかでは少ないみたいですけど、大学レベルになってくると、そういうのの方が主流だったと思いますけど?






「し、知らなかった……」






あの教授?






「……」






うわぁ、マジで落ちこんでるよ。この人。
確かにチアリーダー部に男子が混ざれれば、そんな楽しいことはないんでしょうけどね。今想像してみましたけど、ある意味ロマンですよねぇ。目の前でチラチラと見えるスコートの中。むせかえる汗と密着する肌と肌――。







うーん。凄いかも。あれ? 教授どこに行くんですか?






「家に帰って、通販で買ったチアリーダー忍者でも待つさ。ふ……ふふふ……」







宣伝。

ネロ教授お奨めの「チアリーダー忍者」は九月三日発売。

チアリーダー×忍者!日米文化の融合が国際友好に花を添える、まさに世界平和ムービーだそうです……。

予告ムービーは必ず見るように! リンク→サイト 予告ムービ




しかし、今回は頭から尻までろくな話をしてませんねぇ……いつものことかなぁ。




9月1日





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2004年9月12日






 渡辺春香メールというものを、みなさまはご存じでしょうか。





 この名前で検索をかければ、面白被害がざくざくありますので、簡単に説明いたしましょう。






件名:メールもらったので返信します
受信日時:2004/9/01 11:00

私のパソコンに件名も本文も書いていないメールが来たので、
とりあえず返信してみました。どちら様でしょうか?
私は山本と申します。間違いだったらごめんなさい。






こんな感じでメールが届くわけです。それで親切心を出して返信すると、





件名:有難うございます。
受信日時:2004/9/02 11:00

そうだったんだですかあ。 じゃあ誰が送ったんでしょうね?
けど、このメルアドが男の人だとわかって、ちょっとオロオロしちゃいました。
実は、私の周りって女の子ばかりだから、男性からメールをもらったことないんです。
でも、なんだかほっとしました。
わざわざメールをくださってありがとうございました。




みたいなメールが帰ってきて、どんどん会話を続けていけるメールのことですね。どうも相手の返信内容をある程度判定できるらしく、それにある程度見合った返信を返すことができるようです。






私も試しに捨てメールで実験してみたところ、実際会話が成立しているので、これはなかなか凄いと感心させられたものです。






「渡辺春香」「彩香」「高橋」「市川紫」「山田絵里」「平田智美」「美紀」「みゆ」「麻奈美」「奈津子」「カナ」「木村沙織」「山本茅乃」が存在するようです。






さて、こういうメールがあることの紹介は他のページでもやっていますので、私はなにか違うことをしましょう。





と、言うわけでネロ教授が突然こんなこと言い出しました。





「ならば私のSPAMメールで対抗してみせよう!」







対抗?




「翡翠は例えばゲーム(将棋や囲碁など)のAIをバージョンアップさせて、実際に前より強くなったことを確認するためにはどうしたら良いかわかるかね?」






さぁ。どうするんです?






「つまりCPU同士を戦わせてみれば良いのだよ。そして古いバージョンに勝つことが出来れば、新しいバージョンがより強いということだ」






なるほど。






「それで我が輩が開発したのが、この対SPAMメール用対戦ソフト有馬輝司メール!」






なんで有馬輝司なんですか?






「ふ、この名前に込められた符丁がわからんかね?」






あ、分かりました。有馬輝司[ARIUMATERUZI]を並べ替えて、悪戯メール[ITAZURAMEIRU]という風にアナグラムさせて読めるんですね。





「……」





どうしました?






「いや、そんなにさらっと答えられもな。普通わからんだろう」




わからんようなアナグラムを創るのもどーかと思いますが?




「まぁいい。とにかく、ちょっとやってみよう。今回の実験は渡辺春香メールで行う」




検証!

スパム同士の恋愛は成立するか?



件名:メールもらったので返信します
受信日時:2004/9/01 11:00

私のパソコンに件名も本文も書いていないメールが来たので、
とりあえず返信してみました。どちら様でしょうか?
私は山本と申します。間違いだったらごめんなさい。






件名:Re メールもらったので返信します
受信日時:2004/9/01 11:01

 恐らく、何かの間違いでしょう。インターネットは悪戯が多いので気をつけられよ。







件名:有難うございます。
受信日時:2004/9/02 11:00

そうだったんだですかあ。 じゃあ誰が送ったんでしょうね?
けど、このメルアドが男の人だとわかって、ちょっとオロオロしちゃいました。
実は、私の周りって女の子ばかりだから、男性からメールをもらったことないんです。
でも、なんだかほっとしました。
わざわざメールをくださってありがとうございました。






件名:Re 有難うございます。
受信日時:2004/9/02 11:01

 不思議な事もあるものです。
 ところで自己紹介が遅れましたな。我が輩、今年の八月に古希(七十歳)を迎えた有馬輝司[ありうま てるじ]と申します。
 実は職業は某大手芸能プロダクションのオーナーをしております。この業界に定年退職という文字はなく、未だに精力的に活動しております。宇多田ヒカルや浜崎あゆみといった大型歌手を抱えており、今だ巨大化を続ける一流企業と言えば、どこなのか分かってくださいますでしょう。
 年俸は三億円ほどありますが妻とは別れ、子供たちは先立たれ、お金はあれど人の温もりのない老後を送っております。もしよろしければこの寂しい老人の話し相手になっては下しませんでしょうか。






件名:こんばんわ
受信日時:2004/9/03 11:00

またメールしてしまいましたが、迷惑でしたか?
そういえば、あのメール誰が送ったんでしょうね?

普段、メールが来ることってほとんどないものですから、
返事が来るだけでうれしいものですね。

家に帰っても誰もいないから、
パソコン開いて、メールが届いているのって本当にうれしいですね。

突然ですけど、どうして人は親を選べないんでしょうか…






件名:Re こんばんわ
受信日時:2004/9/03 11:01

 前回のメールは少々唐突でした。申し訳ありません。いきなり芸能プロダクションのオーナーと言われても、信憑性がないのは当然のことです。それでは、私のことを分かって貰うために、もう少し詳しいお話しをしましょう。
 我が輩、広島で1934年8月15日に有馬家の三男として生まれました。実家は薬屋を営んでおりまして、『赤松薬局』と言えば聞いたことがあるかもしれません。決して裕福ではありませんでしたが、暖かい家族に囲まれて笑顔の絶えない毎日を過ごしておりました。そんな生活が一変してしまったのは1941年。そう太平洋戦争です。当時天才少年ともてはやされていた我が輩は、最高司令官である東条英機にその才能を見いだされ、齢七歳にして軍部の最高顧問になったのです。我が輩の立てる戦略は完璧で、真珠湾攻撃からマレー侵攻、ニューブリテン島、ビスマルク諸島やソロモン諸島の島々、ニューギニア本島の北岸の主要な町々を次々に占領していきました。近衛文麿が私の才能を妬み、軍から追い出さなければ今頃、アメリカは日本の、いや我が輩の支配下にあったことは言うまでもありますまい。
 戦争のさなか実家に返された私を待っていたのは、魅惑のイギリス淑女フランシスでした。我が輩は一目で彼女がイギリスのスパイだということを見破りましたが、それはそれ我が輩の包容力を持って、優しく包み込み、やがてフランシスも愛の奴隷になっていくのです。フランシスとの甘い生活についてはプライベートなことですので多くを語りますまい。
 その後1960年にベトナム戦争が勃発すると、我が輩は太平洋戦争でつちかった方法論を実践すべく裸一貫でベトナムに渡り、ゲリラ戦の技術と戦術を徹底的にベトナムゲリラに叩き込みました。その結果がどうなったかはもちろんご存じでしょう。ベトナムはアメリカに勝利し叩き伏せたのです。アメリカが撤退した日、みな我が輩のことを偉大なる人[グレイトカーネル]と呼び、当時ベトナムでは英雄として扱われておりました。ですが『我が輩は歴史の表舞台に出るつもりはない』と言って我が輩のことは極力表にでないようにしてもらったのです。
 1971年に日本に帰ってみると、フランシスはイギリスに帰っておりました。戦争のため彼女を置いてきたのですから仕方有りますまい。最初はどうでも良いと思っていたのですが、平和な日々が戻ってくると、どうしても彼女のことが忘れられず、ピーター・シャンドキッドと名前を変えて、イギリスに飛びました。フランシスはその時、オールトラップ子爵と結婚しており、既に二児の母になっておりました。本来ならこの恋は終わっていたことでしょう。ですが、貴族の夫も可愛い子供達も、我が輩の魅力の前では曇った星空の如く輝きを失ってしまうものです。二人の間に灯った愛の炎は強く、間もなく生まれたのがダイアナという可愛い娘です。ここまで言えばもうお解りでしょう。そうかのイギリスの王妃、ダイアナ妃は我が輩の娘なのです。
 もう戦争の時代は終わった。これからは平和のために生きていこう。オールトラップ子爵とフランシスは別居し、我が輩たちが一緒に暮らすようになると、それは夢のような素晴らしい日々となりました。この時が我が輩にとって一番幸せなときだったのは間違い有りません。
 そんな日々が永遠に続くと思っておりましたが、1997年ダイアナが死んだことは当然ご存じだと思います。あれは事故などではありません。我が輩を狙ったものだったのです。かろうじて我が輩は一命を取り留めましたが、哀れなダイアナはその犠牲になりました。犯人の目星はついておりました。かつてのイラクの独裁者サダム・フセイン。彼は世界の平和に我が輩の並々ならぬ貢献から、このままいけば戦争がなくなってしまうからもしれないと危惧し、我が輩を亡き者にしようと企んだのです。我が輩は怒り狂い、アメリカのブッシュに電話してこう言いました。「我が輩の力で選挙で当選させてやるから、あのフセインのクソ野郎を徹底的にぶっ殺すんだ。イギリスはもちろん参加する。日本の首相は我が輩が一言言えば参加する。さぁ、行くんだ」もちろん彼が我が輩の言うことに逆らえるはずがありません。そう、ベトナム戦争で飛行機が不時着し原住民に殺されかけた彼を、我が輩は助けたことがあるのです。
 2003年、我が輩はアメリカ軍を指揮し、僅か一ヶ月で首都を陥落させ、その一年後フセインも掴まえました。全てを終えた我が輩は、フランシスとは別れ日本に戻りました。その時、ブッシュとブレアと小泉は感謝の気持ちとして何かしたいと言ってきました。もちろん油田の一つをくれと言えば心よく承知してくれたでしょう。ですが、我が輩の目的は大金持ちになることではありませぬ。そこで彼らは考えた末、我が輩を某芸能プロダクションのオーナーにすえてくれたのです。「ここで新しいダイアナを見つけてくれ」こうして、我が輩はここで新しいダイアナに出会うべく、オーディションを繰り返しているです。

 これで我が輩の半生といかにして芸能プロダクションのオーナになったか分かっていただけと思います。つい調子に乗って長文を書いてしまいましたが、お返事お待ちしております。







件名:おはようございます。
受信日時:2004/9/04 11:00

私、メール続けてもいいんですよね?

そういえば私の自己紹介してなかったですよね。
私の名前ですけど、渡辺春香と申します。
この間十八歳になりました。住んでいるところは横浜なんですけど、
山下公園って知ってますか?その近くに住んでます。

学校は中高とも女子校だから男の人との接点が全くありません。
それと身長は165cmで高い方なんですけど、
その割りにはやせているので、ちょっと食べないとなって思ってます。

あとこの間、中島美嘉に似てるって言われたんですけど、
自分ではそんなことないと思うんですけど…
もし差し支えなかったら、あなたの事も教えてもらえませんか?

今、夏休み中なので、さっき起きたんですけど、
相変わらず家には誰もいません。






件名:re おはようございます。
受信日時:2004/9/04 11:01

 ついついお互い喋りすぎてしまうようですね。普段は決して自分のことをペラペラと話すようなことはしないのですが、何故だかあなと話している自分でも不思議と口が軽くなってしまいます。こんなことは我が輩の長い人生の中でも決してありませんでした。もしやこれはときめき。いや、何を我が輩は言っておるのでしょう。我が輩とあなたは年が離れすぎている。祖父と孫ほどに……。あぁ、それを思うと我が輩は辛くなる。今の我が輩は確かにお金には苦労しておりません。むしろ有り余るほどの財力を持っております。ですが、それが一体何になると言うのでしょう。戦って戦って戦って、千と言わず万と言わず殺し続けて、それで得たものはお金と僅かな満足感と、そして孤独だけです。あなたにはきっと想像出来もしないでしょう。あなたとのこのメールでのささやかなやりとりが、我が輩にとってどれほど心の支えになったか。
 我が輩の信頼の証として、以下に住所とFAX番号を記しておきます。もしあなたにそのきがあるのなら、ご連絡下さい。

 〒145-0071 東京都大田区田園調布○○−○○ 有馬輝司 
                   FAX 03-3721-○○○○






件名:こんばんわ
受信日時:2004/9/05 11:00

なんだか、いつも勝手に話進めてしまってるけどメールもらえることでだいぶ私の気持ちも
楽になってるんですよ、本当に

こんなこと言ってるとぜいたくに思われるかもしれないけど
親から好きなだけお金を使ってもいいって言われてます。
でもいくらお金を使ったところで、私の淋しい気持ちは全然埋まらないんです。
むしろ余計虚しい気がします。

父親は浮気ばかりしてほとんど家に帰ってこないし、
母親は通訳の仕事で一年の大半を海外で過ごしているので、年に数回しか帰ってこないし、
兄弟もいないし、友達も夏休みに入ったら、みんな旅行や留学でいないし…

もうイヤ。こんな生活から早く抜け出したい…
あ〜あ、いっその事、あなたのところに行っちゃおうかな?
…なんてね。無茶苦茶な事言ってますよね、私。

今日の私ちょっと変みたい…ちょっと遅いけどご飯の支度してきますね。






件名:re こんばんわ
受信日時:2004/9/05 11:01

 なにゆえFAXを下さらないのか。いや、確かにインターネットなのですから、我が輩が無茶な注文をしているのでしょう。それとも我が輩の言うことが信用できないのであろうか。確かに我が輩の経歴は嘘くさいやもしれぬ。されど全ては本当のこと。
 本を何冊も出しておりますので、もし機会がありましたら、国立国会図書館、日本現代詩歌文学館、水海道市図書館、名古屋市冨田図書館などで閲覧出来るようにしていますので、ご参照下さい。






件名:またメールしてしまいました。
受信日時:2004/9/06 11:00

みません、春香です。今日ははじめてスープカレーを作ってみました。
もちろん自分一人しか食べる人はいないんですけど、
沢山作ってしまうんですよね。どうしても…。

無茶なお願いしてもいいですか?

私、あなたに会いにいきます。
今は夏休みですし、私がどこかに行ったところで
心配してくれる人がいる訳でもないし…

一日だけでいいんです。一緒に食事をしたり、同じものを見たり、同じ空気を感じたり、その時その時の瞬間を自分と共有してくれる人が欲しいんです。

勝手なことを言っているのは充分にわかってます。
けれど、この気持ち抑えられそうにありません。

でもあなたにしてみれば迷惑な話ですよね。。
もう一度冷静になって考えてみることにします。






件名:re またメールしてしまいました。
受信日時:2004/9/06 11:01

 ずっと悩んでおりましたが、ようやくこのメールを打つ決心が出来ました。確かに我が輩はもう七十枯れ果てておるかも知れません。あなたには釣り合わないかもしれない。肉体的な衰えは確実で、その点に関してはあなたを満足させることはできぬやもしれません。ですが、あなたが我が輩の話をあなたほど真摯な態度で聞いてくださった方はおりませんでした。あなたを見ていると、我が輩は死んだ娘のことを思い出します。もし欲しいものがあるならなんでも言ってください。私にできることならなんでもいたしましょう。
 我が輩は確信いたしました。これは恋なのです。







件名:真剣に考えてもらえませんか?
受信日時:2004/9/07 11:00

あなたさえよければすぐにでも会いに行きたいんです。
もし私のために時間を作っていただけるのであれば、
住んでいるところまで行って、会えるまで待っていても全然構いません。

私が学生だということは先日お話しましたよね。
もちろんあなたを疑っている訳ではないんですけど、
万が一、何かトラブルが起きて、学校に知られてしまうのはだけはどうしても嫌なんです。
そのためにも信用しても大丈夫だよっていう確信を行動で見たいんです。

私が信頼しているこの番組 ttp://blue-ocean2004.com/awc/
に来てください。中に掲示板があるから貴方の気持ちを書き込んでもらえませんか?
その後は私の携帯アド beyond-haruka@ezweb.ne.jp や直接電話で連絡を取り合うつもりでいますから。
今、私が抱いている小さな不安を取り除いてもらえませんか?






件名:re 真剣に考えてもらえませんか?
受信日時:2004/9/07 11:01

 人にものを訊ねるときは、まず自分から情報を開示するのが常識です。我が輩は既に自分の本名と住所とFAX番号を公開しております。そのリスクを背負わぬものが、我が輩に対していかなる非難をぶつけられると言うのか? まず我が輩のことをもっと知りたいなら、我が輩の著書を読むべきです。それをしないうちから我が輩の思想を否定するとはどういうことか? ちゃんと読んでくれたなら、我が輩も真摯に受け答えいたしましょう。そうでない非難なら一切聞く耳持ちません。
 〒145-0071 東京都大田区田園調布○○−○○ 有馬輝司 
                   FAX 03-3721-○○○○






件名:私の話を聞いてもらえませんか。
受信日時:2004/9/08 11:00

今、自分の家の庭から携帯アドでメールしてます。
私、無茶なこと言ってないですよね? 
都合のいい時間でいいですから、一緒に居て、同じ時間を共有してもらえればそれだけでいいんです。
それに私の知らない場所でいろいろなものを見たり、感じたりできれば、
きっと前向きで新たな気持ちも芽生えてくる気がするんです。
私が本気で会いたいって気持ちを示すためには、携帯アドを教えるのは当然の事ですよね。
だから、私が何度もお願いしていることについては、どうしてもわかって欲しいんです。





件名:re 私の話を聞いてもらえませんか。
受信日時:2004/9/08 11:01

 所詮、あなたもその程度の人間だったのですね。インターネットの匿名性の影に隠れて言いたいことを言い散らすだけの有象無象と同じではありませんか。我が輩はすでに自分の本名とFAX番号を公開するというリスクを背負っております。その上、我が輩に何を求めよというのか? 次はあなたの番です。FAXに連絡先を教えてください。






件名:やっぱりあなたも
受信日時:2004/9/09 11:00

 あなたも私のことを理解してくれないんですね。





件名:re やっぱりあなたも
受信日時:2004/9/09 11:01

 結局自分の言いたいことだけを言い散らして、あなたは逃げるのですか。どうやらこの勝負は我が輩の勝ちのようです。
 あなたなら、我が輩の娘の代わりになれるやもしれぬと思ったのですが……。





 なんかドラマでしたね。




 ところで有馬輝司さんはなんであんなにへんてこなキャラなんです?






「まぁ、相手はスパムだしな」






なんか適当ですね。会話が成立しているんだかしてないんだか、さっぱり分からないんですけど、ぼんやり見てると、本気でSPAMの二人が会話しているような気がするので、恐ろしいですね。あなたみたいに話を聞いてくれる人には会ったことがないと言いながら、結局自分たちの言いたいことだけしか言ってなかったのは笑えましたけど。




「結局人間という生き物は、相手の話など聞かなくて、自分の言いたいことだけを言い散らしているだけなのかもしれぬな」







あぁ、その一言が今日のテーマなんですねぇ。奥が深いですねぇ。



 しかしSPAM同士の恋愛は、結局日の目を見なかったようですね。所詮、機会と機会、でも結局この二人は喧嘩別れですか。





「いや、そうでもないぞ」





 と言いますと?





「後日こんなメールが来た」






件名:ごめんなさい
受信日時:2004/9/11 11:00

この間はごめんなさい。私自分のことばかり考えてしまって……
リスクがあるのはあなただって同じなのにね。
ずっとメールしてもいいのか迷ってました。またPCの調子が悪くなったわけじゃないんですよ。
あれからも代わり映えしない毎日だし、もしよかったらまたやり直したいんですけど……



ど、ドラマですね……。


して、輝司さんの返事は?




件名:ごめんなさい
受信日時:2004/9/11 11:01

 縁というものは不思議なものです。大切にしていきたいですな。
 ところで最近、ダイアナが付けていたダイヤをふんだんに散りばめた首飾りをフランシスが送ってきました。時価にして数億円はするものなのでしょうが、今の私にはもう必要なきもの、もしよろしければ貰ってくださらないだろうか。もちろんあなたがこんなものに興味がないのは分かっている。だが、あなたが付けてくれればきっとダイアナも喜ぶ。これを私の気持ちと思ってください。



す、すごいですねぇ……




「以後、この二人はくっついたり離れたりしながら、電脳空間で仲良くやっておるようだよ」





検証結果……






スパム同士の恋愛は成立するか?

YESYESYES(´д`)!





追記

……有馬輝司の過去話は実は初回書いたときは、現在の三倍くらいの量があった。しかし、長すぎて誰も読まなさそうなので、断腸の思いで圧縮、フランシスとの恋話と、ブッシュとの友情秘話は残しておくんだったかなぁ。


9月12日









2004年9月21日




「21世紀に入り、世界は新時代が到来した。古き物は消え去り、新しいものが生まれ続けている。しっかーし! 世の中には残ってしかるべきものが、存在する! 良いものはどんな時代に荒波にも負けず、決してなくなりはしないのだぁぁぁ!」





……ネロ教授。今回はなんかテンション高いですねぇ。





「うむ。そうなのだよ。翡翠。実はこの前友達の結婚式に行ってな。面白いものを見かけてな」





どーせ、どうでも良い感じのものなんでしょう?





「うむ! それがこれだ!」













……



えーっと、これを結婚式で見たんですか?





「うむ、結婚式でだ。司会者がパンダレンジャーさんのご入場ですとか言われたときは、なかなか衝撃的なショーだった。正直ビビリまくった。一生わすれられんな」





なんか見てみたいような、見てみたくないような微妙な結婚式ですねぇ……。





「パンダ戦隊パンダレンジャーはともかくとして、ここのところローカル戦隊が異常増殖しているような気がする」





あぁ、アミノサプリとかのCMに出てくる、麒麟戦隊アミノンジャーとかですか?





「そうだな。他にもいわゆるローカルレンジャーというのが多い」





「例えば、万葉戦隊タンクトップス!」











ぜ、全員タンクトップなんですね……。





「誰が考えたのかしらないが、すさまじいコスチュームセンスだ。よくやれるものだ。正直尊敬する。タンクトップスはローカルレンジャーでも、珍しくテーマのないレンジャーだ」





テーマ? えーっと、ローカルレンジャーとかにはあまり詳しくないのですが、レンジャーにテーマとかあるんですか?





「翡翠のように都市部に暮らしている人間にはあまり知られていないが、地方(ローカル)には様々なレンジャーがいる。彼らの多くはその街の問題を解決するために結成されたものたちであり、その広告塔として歩いているのだ。一昔前までレンジャーはテレビの中で悪と戦う存在だったが、今では現実の問題に対して戦うものも多い」





「有名所ではリサイクル戦隊ワケルンジャー。要するにゴミは区分けして捨てましょうというPRレンジャーだ」





「レッドの技が『燃やせるビーム』、グリーンの技が『燃やせないチョップ』、ピンクの技が『資源キック』、ブルーの技が『ペーパー手裏剣』、イエローの技が『プラボール』」





なんか一貫性がないですねぇ……。





「福井ケーブルテレビ29chでテレビ放送していたが、グリーンの燃やせないチョップのあまりのショボさにちょっとばかり衝撃的な気分になったものだ」








「他にも、胃が重戦隊たいらゲンジャー(自動販売機の一種類の飲料・食べ物などを食い尽くす)や、お色気戦隊ゴリエンジャー(お色気パワーで地球を救う)、お魚戦隊カツオジャー(日本のカツオは世界一ですたい)、などなど全国各地にレンジャーの皆さんがいる」





それにしもてもわからないですねぇ。……どうしてどいつもこいつも今頃レンジャーなんでしょうね。





「ゴレンジャー系が今でも根強いのは、個人主義のアメリカ人たちと違って、日本人は昔から団体の輪というものが好きな人種だからだろうな」





あぁ、そう言えばアメリカのヒーローってスパイダーマンもそうですが、殆ど単独ですもんね。五人一組とかあんまりないですよね。





「まぁ、これは昔から使われていた手法だ。美少女戦士セーラームーンとか、SMAPとかでも使われていたもので、一度全体の人気を上げておいて、後は個別に売り出していく。そして個別で人気が出たらまたまとまってという具合になわけだな」





あー、なるほど。面白い理屈ですね。





「違うタイプの人間が数人いれば、その誰かに絶対に感情移入ができる。美少女ゲームが複数ヒロインいる理由もこの辺りにある。だからたいていの場合、単独ヒロイン物よりも複数ヒロイン物の方が人気があるもんだ」





「そういう意味ではレンジャー物は、日本人にとって不滅のものと言える。仮面ライダーがなくなっても、レンジャーは決してなくならぬ」





……ある日ぱっと消滅しそうですけどね。





「そんなことはないぞ。翡翠はローカルレンジャーのことを知らなさすぎる。私がざっと調べた限りではこのくらいいた!」








「まぁ、見てみるが良い!」






<ローカルレンジャーリスト>

「愛國戦隊大日本」「青空戦隊シモレンジャー」「アカペラ戦隊ラグレンジャー」「あざらし戦隊イナズマ」「安全戦隊シートベルダー」「胃が重戦隊たいらゲンジャー」「イケてる戦隊ゴキレンジャー」「伊藤戦隊イトウレンジャー」「イベント戦隊ダイエージャー」「インドア戦隊ニジゲンジャー」「ウケま戦隊ダジャレンジャー」「宇宙三銃士スターボー」「宇宙戦隊さかさマン」「腕押し戦隊ノレンジャー」「えいご戦隊ハナスンジャー」「エイリアンレンジャー」「エコエコレンジャー」「猿公戦隊サルレンジャー」「エンジェル隊」「エンジェルファイブ」「お色気戦隊ゴリエンジャー」「黄金戦隊かぼっちゃマン」「黄金戦隊ンナ〜ェンジャー」「横領戦隊バレンジャー」「大勢戦隊センニンジャー」「大文字戦隊ゴンベマン」「オーロラ五人娘」「OA戦隊ゼロックス」「おおぞら戦隊サワレンジャー」「お下劣戦隊AV5」「おげれつ戦隊バスターV」「お魚戦隊カツオジャー」「おしおきセーラーシスターズ」「オシオキ戦隊爆れつファイヤー」「おしゃれ戦隊オシャレンジャー」「おジャ魔女戦隊マジョレンジャー」「お受験戦隊嵐」「お台場戦隊女子アナファイブ」「お手手戦隊指レンジャー」「オニレンジャー」「おまか戦隊伝言レンジャー」「温泉戦隊野原一家」「音速戦隊マッハファイブ」「怨念戦隊ルサンチマン」「隠密戦隊ゴニンジャー」「開運戦隊巫女サンレンジャー」「科学救助隊テクノボイジャー」「科学戦隊ダイナマン」「雅楽戦隊ホワイトストーンズ」「科学冒険隊タンサー5」「餓鬼レンジャー」「学園戦隊セイギマン」「学園戦隊ソルブラスト」「学園戦隊バトルフォース」「学園戦隊プロジェクトV」「格安航空戦隊ヤスレンジャー」「カジオー戦隊オノレンジャー」「家族戦隊松本レンジャイ」「合身戦隊メカンダーロボ」「かっぱえび戦隊」「株価戦隊カネモチレンジャー」「かまへんライダー5人衆」「KAMEARI5」「神戦隊ノアフォース」「環境戦隊エコレンジャー」「環境戦隊ステレンジャー」「完熟戦隊ハードマン」「ガンボイジャー」「キケン戦隊カクカクレンジャー」「着ぐるみ戦隊キルティアン」「機甲警察メタルジャック」「機甲天使クロスレンジャー」「寄生戦隊ジンメンソー」「気象戦隊ウェザースリー」「機動戦隊バトルレンジャー」「ギニュー特戦隊」「救急戦隊ゴーゴーファイブ」「究極癒し戦隊ヴィーナスエンル」「究極戦隊コウガマン」「究極戦隊ダダンダーン」「究極戦隊ヤリコマンダーV」「究極戦隊REMIX」「キュウレンジャー」「教育戦隊ダイキョーV」「恐竜戦隊コセイドン」「恐竜戦隊ジュウレンジャー」「協力戦隊グレイトレンジャー」「麒麟戦隊アミノンジャー」「銀河戦隊ギンガマン」「九伊豆戦隊カルトマン」「クウラ機甲戦隊」「グランセイザー」「グラントルーパー隊」「クリーン戦隊エコレンジャー」「クリスマス戦隊サンタマン」「クルメイザー」「グルメ戦隊パクレンジャー」「美食戦隊薔薇野郎」「グレート戦隊ウッキーファイブ」「黒BUTA戦隊フルーティーシュガー」「クロノアイズ」「ゲーム選隊」「激走戦隊カーレンジャー」「激取れ洗隊ピカレンジャー」「激羅撫戦隊レンジャー3」「激烈海賊ドックX」「下水戦隊スイセンジャー」「幻影戦隊MISTY KNIGHTS」「健康戦隊フクシマン」「建築戦隊ツクレンジャー」「建築戦隊ビルドレンジャー」「原色戦隊カラーレンジャー」「幻星戦隊ブレザースリー」「県立戦隊アオモレンジャー」「硬貨戦隊エンダマン」「高級戦隊おすし5」「高校戦隊ガクセーファイブ」「校則戦隊セーラーファイブ」「高速戦隊ターボレンジャー」「交通戦隊オービスリー」「ゴーレムレンジャー」「黒鬼会・五行衆」「極彩色戦隊おサイケマン」「コスプレックス」「五星戦隊ダイレンジャー」「ゴニャンジャー」「コピー戦隊コピーレンジャー」「コミカルヒャックマン」「ゴライオンの勇者」「ゴリレンジャー」「ゴワッパー5」「混合戦隊ミクスチャー」「根性戦隊ガッツマン」「コンバトラーチーム」「サイコレンジャー」「最終戦隊バトレンジャー」「THEイナズマ戦隊」「細胞戦隊サイボレンジャー」「サッカー戦隊けとばしマン」「侍戦隊ブシレンジャー」「さわやか戦隊☆ヒザ・サポーターズ」「山岳戦隊テングレンジャー」「三色ボールペンレンジャー」「G−onらいだーす」「時給戦隊アルバイター」「時空戦隊トーティスファイヴ」「Σ戦隊バグレンジャー」「仕事せん隊シレンジャー」「下町怒り隊ジジレンジャー」「失業者戦隊ニクタイロウドウマン」「ジャスティライザー」「ジャッカー電撃隊」「邪電戦隊ネジレンジャー」「しゃぶしゃぶレンジャー」「邪命戦隊エヴォレンジャー」「ジャングルレンジャー」「銃士戦隊フランスファブ」「姑戦隊シュウトメンジャー」「十二戦支爆烈エトレンジャー」「受験戦隊ナナレンジャー」「主食戦隊おにぎり5」「主役戦隊アイレムファイター」「呪力戦隊リクワイヤー」「小学戦隊タイニィボップ」「消臭レンジャー」「沼南戦隊テガレンジャー」「少年宇宙遊撃隊バンキッド」「少年エスパー戦隊」「市立戦隊ダイテンジン」「人海戦隊ジュウニンジャー」「新幹線トレインジャー」「信号戦隊シグナルレンジャー」「新世紀戦隊ゴレンジャイ2001」「新世紀美少女戦隊モモヴァルス」「深夜戦隊ガリンペロ」「深夜戦隊マブレンジャー」「スイート・パティシエール」「彗星戦隊フルーティV」「スーパースリー」「スーパー戦隊バンバラバン」「スカイヤーズ5」「杉並戦隊イレンジャー」「ずきんジャー」「ストラダ5」「ストリート戦隊Xボンジョルノ5」「頭脳戦隊クビレンジャー」「スパイキャッチャー」「スマイル戦士音レンジャー」「スライム戦隊スラレンジャー」「青果戦隊エチュレンジャー」「正義戦隊ジャスティスタイガー」「正義戦隊セイギレンジャー」「正義戦隊チョージンファイブ」「世紀末戦隊ゴレンジャイ」「世紀末戦隊ダーリン5」「星獣戦隊ギンガマン」「聖少女戦隊レイカーズ」「赤貧戦隊ダイビンボー」「セックスピストルズ」「ゼロゼロナンバーサイボーグ」「ゼロテスター」「閃光戦隊ジュエルスターズ」「洗濯戦隊シャボンファイブ」「千年王国III銃士ヴァニーナイツ」「装甲救助部隊レストル」「大好戦隊バブルファイブ」「大戦隊ゴーグルファイブ」「太陽系戦隊ガルダン」「太陽戦隊サンバルカン」「大量戦隊オクバルカン」「たこやきマントマン」「ダサイジャー」「卓球戦隊ぴんぽん5」「多摩川戦隊コマレンジャー」「ダンス戦士ソウルマン」「ダンス戦隊オドロン・ファイター」「地域戦隊カッセイカマン」「小さな巨人ミクロマン」「地球戦隊おじひんがー」「地球戦隊ファイブマン」「地球戦隊フレッシュマン」「地球勇士ベクターマン」「地上波戦隊TSK」「チビレンジャー」「チャリ・エンジェルズ」「中間色五人組戦隊」「超音戦士ボーグマン」「町健康戦隊ニシバルカン」「超合金カラオケ戦隊ギガロス」「超高速戦士Z」「超常戦隊レイスマン」「鳥人戦隊ジェットマン」「超人戦隊バラダック」「超超戦隊スプラ5」「超電子バイオマン」「超ド級無敵アイドル戦隊バトルフィンガーファイブ」「超能力戦隊双ちゃんズ」「超変身コス∞プレイヤー」「超無限戦隊グラッチェアン」「超力戦隊オーレンジャー」「ツールファイブ」「珍獣戦隊ゼツメンジャー」「ティーンエイジミュータントニンジャタートルズ」「帝国華檄団花組」「D戦隊」「DJ戦隊ゲーテンジャー」「DiMAGE[ディマージュ]Xカウンジャー」「テシタロイド」「デスダークファイブ」「鉄道戦隊レオ☆レンジャー」「テレアサ戦隊アナレンジャー」「テレビ新ヒーローTSS」「電撃アイドル戦隊ガオレンジャー」「電撃戦隊チェンジマン」「電撃戦隊パーフェクトレンジャー」「電子戦隊デンジマン」「電磁戦隊メガレンジャー」「電脳警察サイバーコップ」「電脳戦隊ヴギィ'ズ★エンジェル」「電脳戦隊モモンガー」「電波少年的地球防衛軍」「東京ミュウミュウ」「透明戦隊ミエンノジャー」「都営戦隊オーエドマン」「頭角戦隊アタマイザー5」「TOKIOレンジャー」「常夏戦隊アロハマン」「特救指令ソルブレイン」「特警ウインスペクター」「特殊犯罪チームウォーリアーズ」「特捜エクシードラフト」「特捜戦隊デカレンジャー」「特務戦隊シャインズマン」「独立戦隊黄泉」「図書館戦隊ビブリオン」「賭博戦隊ダイサンゲン」「杜陽戦隊スターリィX」「トラフィック戦隊アンゼンジャー」「ドリーム戦隊」「トリプルファイター」「ドレミ戦隊音レンジャー」「何者戦隊ダレンジャー」「南国戦隊シュレイオー」「南部レンジャー」「虹レンジャー」「ニセオシ5」「二束三文トリオ」「ニッセンレンジャー」「日テレ戦隊ドラゴンレンジャー」「偽ガオレンジャー」「日本政府直轄機動戦隊コームインV」「ニンジャーマン」「忍者キャプター」「忍者戦隊カクレンジャー」「忍者部隊月光」「忍風戦隊ハリケンジャー」「ニンニク戦隊ニンニクマン 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……





いや、多すぎ!








「ふ、こんなもの氷山の一角に過ぎん。ちゃんと調べればこの倍はいるだろう」





どうでも良いですが、『ギニュー特戦隊』とか『ネギま戦隊バカレンジャー』とかも、ローカルレンジャーにカウントされるんですね。





「あれもローカルと言えばローカル!」





カテゴリーに問題あるような気がしますが……。ところでざっと見ていて気になったんですが、『究極癒し戦隊ヴィーナスエンジェル』とか本当に究極癒されるんですか?





「無論だ。この辺りが究極癒してくれるぞ」










……なんか馬鹿馬鹿しすぎて、コメントするおのもイヤになってきましたよ。私は。





「今の世の中はまさに混迷時代、世の中に存在するありとあらゆるレンジャーたちよ活躍せよ! 私はいつでも応援している!」





「ところで胸のハートで思い出したが、永井豪原作のキューティハニーが、デジタル映画化したんだから、今度は『美少女探偵まぼろしパンティ』を映画化して欲しいのだが、どうだね?」





タイトルが妖しすぎて、そんなもん見たくないです……。



9月21日





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2004年9月29日




「翡翠ぃぃぃぃ! た、助けてくれ! 大変なことになってしまった!」







珍しいですねぇ。ネロ教授が私に助けを求めるなんて。跪いて三回廻ってマン○ーとでも叫べば助けてやらんこともないですが。








「(くるくるくるくる)○ンボー!」








……プライドの欠片もないんかい。








「とにかく聞いてくれ人生最大の大ピンチなのだ!」








はぁ、仕方ないですねぇ。一体何があったんです?








「実は女の子とデートすることになってしまってな」








ゲームで?








「違う!」








じゃ、妄想で?








「だから違うというに!」








分かりました。なんかの同人映画の撮影に教授が出演して、そこで女の子とデートシーンがあるとかですか? 良かったですねぇ。役得ですね。教授。








「現実でだ!」








はぁ、やれやれですね。教授。春はまだ先ですし、更年期障害という年でもないでしょう。あんまり面白くないボケはその位にしておいてください。笑えません。








「信じろ! 話が進まないだろう! とにかく本当にデートなのだ! あぁ、なんということだ! 私は一体どうすれば良いのだ!」








え……、マジなんですか? 一体相手に幾ら払ったんです?








「だから、話が進まないからいい加減にせんか。もう突っ込むな突っ込み禁止だ。翡翠が納得できないなら、そう言う仮定で話をしてもかまわん。とにかく生まれて初めてのデートなのだ。今までデートなぞしたことがないのだ。わ、私は一体どうすれば良いのだ?」








ふむー、なんか妄想にしても深刻そうですね。分かりました。そういう過程で話をしましょう。でも、デートで何をそんなに悩んでいるんです?








「どうしたら良いのかさっぱりわからん」








普通にすれば良いと思いますが。その女の人とは元々知り合いだったんですか?








「いや、それがな。実は落とし物を拾ってな。それで住所があったからそれを届けたら、なにやら大切なものだったらしくて、とても感激されたわけだ。それでお礼に食事でもとか言われてしまったのだ」








……なんていうか、それは、うーん、あるのかないのか良く分からないですが、まぁ、なきにもしあらずな状況ですかね。食事だけならデートかどうかも微妙なところですが、日にちを改めて誘われたなら、デート認定しても良いでしょう。分不相応に教授見た目はちょっとダンディですからね。








「そうなのだ……。分かってくれるだろう。翡翠……」








うーん。私はデートなんてナチュラルで良いと思っている人ですが、普段の教授を知らない人に、いきなり普段の教授を見せたら卒倒するでしょうしね。








「まったくだ。それでアドバイスを貰おうかと思ってな」








分かりました。こういう話なら琥珀姉さん出番ですね。というわけで来てくださ〜〜〜〜い。








「はははーい! オタクの下衆どもの救世主! 裏世界に君臨する女帝の琥珀さん! 呼ばれたので登場です!」








「おおっ! 今日は琥珀が輝いて見えるぞ!」








そんなわけで、教授のデート大作戦が始まりました。








◇ ◆ ◇ ◆ ◇








「デートにおいて重要なことはズバリ見た目です! 特に今回のネロ教授の場合や、ナンパするときなんかは第一印象が全てだと言っても過言ではありません。しわしわのTシャツ来ていたり、鞄にビームサーベルさしていたり、ぼっさぼっさの頭でデートなんて考えるヤツは馬鹿を通り越してクズです」








「ぐはっ!」








「こんなところでダメージを受けちゃーだめですよ。基本的には小綺麗な格好をしていれば、問題はありません。基本は髪型と服ですね。これを変えただけでも全然違います」








「う、うむ……髪はともかく、ぶっちゃけ服なんて格好いいのなんて持ってないぞ。ユニクロの量産品が殆どだ」








「だったら買うしかないですねー。たまにしか機会がないのなら余所行き用の服を多少持っていてもバチは当たりません」








「そうか。だが、どんな服を買えば良いのだ? やっぱりファッション雑誌を参考にするのか?」








「んー、どうですかね。私的には、あーゆーのは初心者向けではないと思いですね。あそこに載っているのは、格好いいとか個性的なのが多いですから逆に惑わされてしまいます。お料理下手な人が何故下手かというと、美味しく作ろうとして変に工夫してしまって、わけの分からない味にしてしまうからなのです








「穴開きジーンズなんて貧相なだけですし、頭にサングラスをかけてもダサイですし、脂ぎった長髪なんてウザイし、バンダナ巻くようなヤツはキモイし、指だし皮グローブなんて勘違い甚だしいし、格好付けて十字のペンダント付けてても似合わないんです。素人が格好いいなんて思ってしたことは、確実に格好悪くなるんです」








「……ではどうすれば良いのだ?」








「初心者は無難にやるのが一番です。変だと突っ込まれないことが大切です。普通の服装で良いんですよ。念のために言っておきますが、ネロ教授やコミケに来ているような連中は、どいつもこいつも普通以下ですから、自覚はしておいてください」








「……心がシクシクと痛い」








「ちなみに私は人のファッションを見るときに、一番注目しているのは足下です。靴だとか靴下だとか、そういうものですね。靴は比較的汚れやすいいですが、同じ物を連続で使うことが多いので、ここに気を使うか否かでその人のレベルが見えてきます。女の人でも綺麗に着飾っているのに、ペディキュアだけしてなかったら、あ〜〜って気分になります」








「二年くらい同じ靴を履いているのだが……」








「そんなもの捨ててしまいなさい。臭いだけです」








「靴は色々選択肢がありますが、無難にまとめたいというのであれば、アディダスのシンプルなもの、スタンスミス(白)とかでしょうか。コンバースのオールスター(黒)は、安い上どんな服にも合うんでこれも持っていても損はありません」








「革靴とかは?」








「もちろんありです。できればブーツタイプの物(暗めの色)を一つくらいは持っておきたいところですね」








「靴下ですが、デパートで特価で売っている、白のみはいくらなんでも止めてください」








「しかし、琥珀や翡翠も履いているではないか」








「女子高生のルーズソックスはありなんです。一緒にしないで下さい」








「そうなのか……」








「靴下はワンアクセントのあるアンクル・ソックスを選んでおけば、間違いないでしょう。値段はピンキリですが、消耗品ですのでそんなに高いのはいらないです」








「アンクルソックス……?」








「踝までの靴下のことです」








「もはや完全に未知の領域だな……。こんなのがあることも知らなかったぞ」








「で、次はズボンですが、慣れない人はやっぱりジーンズが無難なところです」








「おー、それなら私も愛用しているぞ」








「駄目駄目駄目。そういう水色の色が剥げたようなのは一番駄目ですよ。色は濃い紺か黒ですかね。足が長く見えるらしいんで、ブーツカット(膝細、裾拡がりタイプ)なんかを私は愛用しています。あと色の違うチノパンも確保しておきましょう。コーディネイトの時に幅が広がります」








「次ぎ、アウター&インナーです」








「アウター??? インナー???」








「上着とその下に着る服のことです。この場合はコーディネイトにも影響してくるので二つ一度に説明しましょう。重要になってくるのは色の組み合わせで、王道は反対色・補色・余色を選んでやると良いと思います。ちなみに翡翠ちゃんなんかは、黒と赤(ワインレッドとかも)や黒とベージュの食い合わせが好きな人です」








「うー、むー、そう言われても、さっぱりわからんのだが……」








「なれない人はそれなりのお店に行って、店員さんに選んで貰うのが実はベストだったりします。向こうはプロですからね。きっちりとコーディネイトしてくれます」








「しかし、こんな格好で行って引かれたりやしないかね?」








「良い店員さんは、どんな格好で行ってもきっちりやってくれる人です。対応悪かったりしたら店を変えましょう。中には売り上げ目的でひたすら売りつけようとする人がいますからね」








「ちなみに私は最初の頃、アメ村で激しく対応の良い店員さんを見つけたので、毎回同じ店に行って同じ人にコーディネイトしてもらってました。自分のセンスの無さを補って貰えますからね。少々値は張りますが、非常に楽チンです」








「超簡単ですが、ここまでの説明で服装に関しては、並くらいにまではなれます」








「ふむ、これで並か」








「並で良いんです。並あれば十分だとも言えます。それでレベルが上がってくれば、よやくアクセサリーとかに手を出して良くなるんです。分かりました?」








「うむ。なんとか」








「あと髪型ですけど、これは散髪屋じゃなくて美容院に行きましょう。面倒なときはデートに間に合うように予約しておいて、今からデートに行くんです! 決めちゃってください! って言って店員任せにするのが一番楽な方法です」








「分かった。つまるところ初心者は自分で考えるなプロに任せろということだな! よーし、これでデートもばっちりだな!」








◇ ◆ ◇ ◆ ◇








そして数日後。








「どーだ。琥珀!」








「おお、すごいですねー。ネロ教授が普通の人に見えますよぉー」








「鏡を見ていると結構私も捨てたものじゃないと思えてくる。たまにはオシャレするのも良いものだ。なんというか見た目が変わると、人間が変わったような気分になる」








「ええ、そういうものですよ」








「……しかし、ところでデートというのは、そもそもどういうことを話せば良いのだ? 普段オタク談議しかしないから、話題とかついていけないぞ」








「デート初心者は映画館に行くのがベターですね。二時間喋らなくても良いですし、出てきた後は、映画の話ができますからね。共通の話題で話をすることが重要なんです。遊園地などのアトラクション系も、話題には事欠きませんが、待ち時間が長くなると会話がメインになるので注意が必要です。今回みたいに食事の時なんかは、ある程度共通になりそうな話題を考えておいて、そこから話を膨らませていくのが基本です」








「難しそうだな」








「翡翠ちゃんや志貴様なら、即座に面白い話を50個くらい量産しますよ。そういうコネタを使えば一瞬で馴染みますからね。大阪人の基本装備ですから気合い入れてください」








「あいつらはああ言うのが得意そうだからな。うむ。分かった。なら面白い話を考えてそれを披露しよう!」








「でもネタ話はあくまで掴みですから、自分だけがペラペラ喋っちゃ駄目です」








「今喋れと言ったではないか! いきなり前言を翻すな!」








「あのですね。デートの基本はコミュニケーションです。喋り上手よりも聞き上手の方が相手に好まれます。人間誰しも自分の話を聞いてくれる人が欲しいんです。自分の中に溜まっているものを出したいという欲求がありますからね。私の話をちゃんと聞いてくれるんだ――っていうのは、結構ポイント高いのです」








「それにあんまり面白い人になりすぎると、あなたといると面白いけど、ロマンチックな気分になれないの……とか言ってふられます。何事も加減ですね」








「難しいわ! できるか! そんなもん!」








「慣れれば簡単ですよー。とっとと慣れてください」








「う、うむぅ……」








「それからこれが一番重要なのですが、彼女たちの発言には十分注意してください。言葉の節々にサインが出ていることがあります。言葉通りに受け取ると痛い目見ることがありますよ」








「想像しにくいのだが、例えば?」








「そうですね。デート中に彼女が近所のオジサンがきっと食事で困っているから、差し入れに行きたい。それで三人で食事をしないか。なんて言ったら教授はどう思います?」








「うむ、優しい女の子なのだと思うが。それで三人で食事するかな」








「全然駄目です。0点」








「なに!? 何故に!?」








「良いですか。これは明らかにカマです。相手の出方をうかがっているのですよ。オジサンを入れて三人で食事という時点で、既にデートは崩れていると言っても良いでしょう。ここは<君ともう少し二人でいたい>というような発言をするのがベターです。っていうか、女の子はこの台詞を言わせたくて、こういうことを言っているんじゃないかって深読みしてください」








「そ、それはいくらなんでも、深読みしすぎだろ」








「そんなことはありません。もし女の子の方に気があるなら、三人で食事よりも二人でいる方が良いはずですから、難色を示せば女の子の提案はすぐに撤回されます。本当に行きたい場合でも、迷ってズルズル時間を過ごすようならまぁ問題ありません。逆にどうしても行かなければならないんだ的な動きになってくると、それは本当に行きたいか、教授と二人きりでいるのがイヤだというサインかもしれません。自分の発言を撤回して、素直に三人で食事をして次の機会を狙いましょう。良いですか。女の子とデートするときは、こういう何気ない駆け引きが非常に重要なんです」








「でーーーきーーーるーーーかーーーー!」








「まー。慣れてください。ただこういう小技に関しては、女子は男子よりはるかに優れた能力を持っていますからね。男が勝てるわきゃーないんです。翡翠ちゃんは、女の子はどいつもこいつも天性の現実主義のタチの悪い魔物であるととか言ってますよー」








「なんかまた自信がなくなってきたな」








「大丈夫ですよー。一番大切なのは相手のことを考えることです。それさえ守れていれば段々と距離の取り方とか、話し方とか自然に分かってきますよ」








「そうか。分かった。参考になったぞ。琥珀。ここは一つ頑張ってみるか」








「ええ、何事もチャレンジあるのみです。応援してますよ。教授」








◇ ◆ ◇ ◆ ◇








どうやらネロ教授も初デートに向かったようですね。








「はい、一時はどうなるかと思いましたが、あれならなんとかなるかもしれません」








なんか心配ですけどね。








「ところで、聞くのを忘れていたんですが、教授のデートの相手ってどんな子なんです?」








あぁ、なんでも小学校四年生の女の子らしいですよ。リコーダー拾って見つけたので、家まで届けたそうです。それで女の子と一緒に食事することになったとか。








「相手は子供なんですか!?」








教授ですからね。それ以外の選択肢なんてそもそもあり得ないでしょう。








「……私、何しに本気で教えたんでしょう。なんだか思いっきりバカバカしくなっちゃいました」








バカバカしいのなんて、激しくいつものことじゃないですか。






9月29日





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2004年10月10日




それは台風が接近しているため分厚い雲が空を覆っている薄暗い午後のことでした。






おや、アキハ様。お出かけですか? って、ちょっと待って下さい! なんですか! その格好は!






「何? どうかしたの翡翠?」






ジーンズからパンツが見えてますよ!






「あぁ、良いのよ。これは見せパンだから。見られても良いパンツなの






――見られても良いパンツなの、見られても良いパンツなの、見られても良いパンツなの。






「どうしたの? 顔色が悪いわよ」






あぁ、なんてことでしょう。いつか来るんじゃないかと思ってましたが、ついにパンツを見せびらかすような時代が来てしまったのですね。






ちょっと来て下さい。アキハ様。今から教授のところに行きましょう。アキハ様がいかに変なことをしているか説教して貰いましょう。さぁ、行きますよ。






「え? ちょっと! なんで!?」






◇ ◆ ◇ ◆ ◇






と、まぁ、そういうわけなのですよ。教授。






「なるほどな。アキハが見せパンをな」






ええ、一体何が原因でこんなことになるんでしょうね。






「別にそんなに深刻になることじゃないと思うけど? 大体みんなしてることだし」






「なるほど分かった。では、今回はパンツについての講義をしよう」






「……私帰っても良いかしら?」






駄目です。アキハ様みたいな人こそほど、ちゃんとパンツについての知識を持たねばならんのです。






「うむ、その通りだ。最近はパンツのことも知らぬ癖にパンツを履く輩が大半だからな。非常に不快だ。これは野球のルールも知らずに、野球をしているのと同じくらいひどいことだ。パンツを履く資格を得るには、まずパンツのことを熟知せねばならん!」






「資格がなくてもパンツは履けると思うんだけど……」






「(無視)では講義を開始するとしよう」






◇ ◆ ◇ ◆ ◇






「そもそもにおいて、日本人は何故パンツを見られるのが恥ずかしいのか。私はかつてその事に疑問をもったことがある。水着も下着も似たようなものなのに、水着はOKで下着は駄目なのか。この違いは一体どこから来るのかとな」






それは水着が見せることを前提に作られているもので、下着は隠すことを前提に作られているからじゃないですか?






「さすがだな。翡翠。それはかなり正解に近い。だがもっと正しく認識するためにはパンツの歴史を紐解かねばならぬ」






「パンツの歴史って」






「もともと日本にはパンツというものはなかった。男はふんどしだし、女は腰巻きを巻いているだけで、ノーパンみたいなものだった。日本のパンツは歴史が浅い。女性がパンツを履く切っ掛けになった歴史的事件というのが、白木屋事件だ」






<白木屋事件>
一九三二年。白木屋百貨店の四階玩具売り場で火災発生。このとき上の階にいた女性たちはロープを使って下に降りようとしたが、下着を履いていなかったため、局部が丸出しになってしまう。それを隠そうとして、ロープから手を放してしまい、何人も死者を出してしまった惨事のことである。






「これを見たものたちはみな思ったものだ。あぁ、もしこの時パンツ(この時はズロースと呼ばれた)があれば彼女たちは助かったのに。彼女たちはノーパンであったがゆえに死んでしまったパンツさえあれば。パンツさえあれば……。ドラゴンボールでパンツを願った豚の気持ちが初めて分かった。もう彼女たちのような犠牲者を出さぬために、国民よパンツ(ズロース)を履こう。そうすればこんな惨事はもう起こしてはならんのだ!」






「とまぁ、この事件を切っ掛けにして日本人は本格的にパンツを履くようになったと言われている。これが世に言う白木屋ズロース伝説だ」






伝説なんですね……。まぁ今の人よりも昔の人の方が羞恥心が高そうですからね。ノーパンを下から覗かれるくらいなら、本当に死を選んだかも知れませんね。






「うむ、だがもちろんこのことだけが原因でもない。パンツが普及するのに役にたったのが、保温と、貞操帯としての意味合いだ。着物の裾をまくり上げ、腕を頭を包み込んだまま入り口を括るというもの凄い強姦魔がいるような時代だからな。何も履いていないというのは心許なかったのだろう」






「それにデパートができた時に女性がわんさか行くことになるのだが、下着を履いていない女のせいである現象が起きていた」






と言いますと?






「このことは下川凹天の著書<裸の世相と女>という本に書いてある。買い物が終わったデパートのフロアーには大量の陰毛が落ちていたらしい。男はふんどしによって落ちることはないから、つまりこの陰毛は全て下着を履いていない女のものだ。こうして一日平均五万本以上の陰毛がデパートに散乱することになったのだ」






五万本……






「だから、みんな口を揃えて言うのだ。いいからパンツを履けと!






……なんか壮絶な話ですね。






「そうだな。中には好事家がいて、デパートに陰毛を譲ってくれと言ってくる人もいたらしい」






「何しに使うのよ。そんなもん……」






あ、分かりました! 座布団の綿にするんですね!






「おお! やるな翡翠。その通りだ。座布団にするのだ!」






「……なんか突っ込むのが、激しくバカバカしくなってきた」






「何言っておるアキハ。招き猫の座布団を作るのだ。そもそも招き猫は水商売の現場から始まったと言われている。猫はすなわち男性器のメタファーだ。招き猫というのは、呪術的に見れば性器崇拝にあたるわけだな」






「本気でどうでも良いことばっかり知ってるわねぇ」






「他にも陰毛は勝負師やスポーツ選手、兵隊にとっては弾よけの良いお守りになるとされ、当時戦前時代では非常に重宝したものであったのだ」






「しかしパンツを履くようになってから、デパートでは陰毛を採取できなくなり、仕方なく女子便所に入って陰毛を採取する勝負師が急増したのは言うまでもない。流石は勝負師。色々勝負している






ただの犯罪者じゃないですか。






まぁ、なんにしても、そんな感じでパンツが普及していった訳なんですね。






「正確には洋服の普及により、パンツが普及したのだな。女性モノのパンツと聞くと、体に密着したものを想像しがちだが、当時は殆どズボンのような大きなものだった。よく着物を着ているときはパンツを履かないなどと言われているが、それはこの時代のパンツは、非常に厚さがあり、ごわごわしているため着物のラインが崩れるせいだ。今の感覚で言うなれば短パンをはいてから着物を着るようなものだな。だから和服でいるうちはあまりパンツを履くことはなかったのだ」






今の下着で着物のラインが崩れるなんて変だと思っていたんですが、そういうことなんですか。なるほど。






それで服装が洋服になったから、パンツも履くようになったというわけですね。






「大ざっぱに言えばそういうところだな。だがこの時点では、パンツを見られることは決して恥ずかしいことではなかったようだ






「男性諸君も今までは着物の裾から、生の局部が見えたのに、パンツで隠れてしまったので、ガッカリしたというような文献は数多く残っている。こういう川柳もあるほどだ」








つむじ風惜しいがみんな履いている。
現代末摘花(原比露志編 一九五二年)






それじゃ、つまり――






「そう20世紀中頃では、パンチラは喜ばれるものではなく落胆を呼ぶものだったのだ!」






「そして女性の方もパンツを履いているから、中身を見られなくて安心だという、パンチラに関しては恥知らずなところがあったのだ!」






サザエさんのワカメがいつもパンツ丸出しで歩いているのは、パンツを見られることを恥ずかしいと思っていなかったからなんですね。






「そういうことだ! サザエさんの連載が始まった時代背景を考えると、間違いなく彼女はパンツを見られることを恥ずかしがってはいない」






うーん。パンツ道。奥が深いですねぇ。






「さて、ここから何故女性がパンツを見られるのが恥ずかしいかという考察に入っていこう」






「このころ日本では「七度目の浮気」というアメリカの映画が大人気だった。マリリン・モンローが地下鉄の風をスカートに受け、パンチラするシーンはあまりにも有名だ。あの時、日本の男性の何割かはこう思ったのだ。生も良いけど、パンツも良ね。マリリン・モンローのパンチラでオジサンたちは胸をときめかせた。あれは日本の歴史を変えた瞬間だと確信している」






「もともとスカートの中に興味を抱いていた男たちは、かくしてどんどんパンツを見るのを喜ぶようになっていった。しかし、女性の方はまだパンツを見られても恥ずかしいという感覚ではなかったようだ」






それって、テニススコートを見て喜ぶ男子と、割と平気な女子ってところですか?






「うむ。おおよそそういうことだ。常に騒ぎ出すのは男の方なのだよ。一応女子の方も、パンツを見せるのは行儀が悪いという風には考えられていたが、まだ恥ずかしいというほどではなかった」






じゃ、なんで恥ずかしいっていう風になったんですか?






「それは一九六〇年代に入って起きたパンツ大革命のためだ!」






「今まで短パンのように巨大だったパンツは、ミニスカートとパンストが大流行したという背景もあり、どんどん小型化が進んでいく」







「パンツの需要は一気に高まり、白だけはなく、七色パンティというものが出現するようになる!」






七色パンティ……?






「赤、橙、黄、緑、青、紫、黒――などの色つきのパンツのこだな。だが、そういう派手なパンツは娼婦が好んで履いたことから、娼婦めいているというイメージがあった。そのため、彼女たちはこっそりそれらを履くようになったのだ。娼婦めいているというのは性のメタファーであり、こうしてパンツには性の要素が加えられていくのである」






「文士の上野千夜子が、こういう言葉を残している」







女は、しかし、男たちの知らないところで、自分自身のボディにもっとナルシティックに固着している。観客のいないスカートの下の劇場で、女だけの王国が成立する点この特権的なナルシズムについて知らなければ、女の下着についての謎は解けない
[スカートの下の劇場/上野千夜子]





「つまり下着とは人に見せることのない自己表現の場なのだ。人に見せないことで、初めて成立する自分自身の隠された場所!」






「きょ、教授……マニアックすぎてそろそろついて行けないんだけど……」






中学生が背伸びして大人っぽい下着(いけない下着)を履いてきて喜んでいるけど、そういう隠された喜びを見られるのは恥ずかしいということですよ。アキハ様。






「そういうことだ。見えるか見えないかギリギリのところは見せたいが、そのものを見られるのは嫌だ――という摩訶不思議な心境なのだな」






「また先にも述べたが男は、女性の下着に性を感じ始めていたので、女性は下着を視姦されるのが余計に恥ずかしくなる」






「下着を見られると恥じらう女が誕生し、恥じらわれると余計に男も見たくなる。下着が見たい、見せない――というのを繰り返しているうちにやがて、今の価値観が構築されていったのである」






はー、面白い話でしたね。アキハ様。






「こんなことを真面目に考えてる教授ってただの馬鹿じゃないの?」






「ふ、日本の衣食住の風土を考えることの何が愚かか! 私を馬鹿というのは、世界中の大学教職員を馬鹿にすることだぞ!」






まぁ、大学教授なんてどいつもこいつも変人ですからねぇ。






「で、最近のパンツの話をしよう。このところは色とりどりのパンツがランジェリーショップで売られるようになった。今やどんな下着も娼婦めいているという印象はなくなった。つまり恥ずかしいと感じる根本原因である性との分離が進み、それと同時に自身の中にある隠さねばならぬナルシズム(いけない下着を履いているという自己満足と抵抗感)を反映しきれなくなってきたのだ」






「だから、現代人は比較的パンツを見られることへの抵抗感が薄くなってきている。勝負パンツに代表されるファンション要素の方が強くなり、見せパンなるものが生まれたのもそれが原因だろう」






「えっと……つまり、何が良いたいの? 教授……?」






「いいか。良く聞けよ。アキハ。これが非常に重要なことだ」








「男が望んでいるのは、パンツを見られて恥ずかしがる女子だ! 恥じらわなければパンチラの魅力は半減する! 見せパンなど見ても嬉しくともなんともないわ! せっかく素晴らしいパンチラという文化があるんだから、それを守れらんか! ボケナス! 全然セックスアピールになっとらんのだっ! ふざけるな! 良いからそんなもん脱げ! ノーパンで帰れ! 少しは恥じらいというもんを覚えろ!」






「え……いや、……あの、なんで……私がそんな目に?」






そういうキャラだからじゃないですか?






「……そんなあっさり言われても」






かくして、アキハ様は教授に見せパンを奪われ、ノーパンで帰路に就くことになりました。これで彼女が悪しき文化に汚染されることはないでしょう。






良い仕事しましたね。教授。






「よし、次回は一九六〇年代にアメリカで起きた、ノーブラ運動の講義にしよう。ブラジャーという束縛から、女を解放するかけ声が国際的に高まった激しくも訳の分からん運動のことだ。いや、あれが実に面白い思想なのだよ。どうだ興味出てきただろう」






いや、きっとだれもそんな話聞きたくないですって……。









10月10日





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2004年10月25日





 今日は久しぶりにみんなで飲みに行きました。私と、志貴様と、琥珀姉さんと、アキハ様ですね。ちなみに幹事は琥珀姉さんです。






「というわけで、今回は私のしきりです。というわけで、今日は面白いお店に行きましょうー。そう、名古屋や東京では超有名な店! 異次元美食空間ザ・ロックアップです!」






「おおっ! あそこに行くアルか!」






知ってるんですか? 志貴様?






「なにアル。翡翠ともあろうものが知らないんあるか? ワタシも行ったことないあるけど、ネタにしてくれと言わんばかりの超有名なお店よー」






「私も知りませんよ。兄さん」






「アキハ向きの良いお店アル」






異次元美食空間というのが、なんか心配なんですが……要するにどんなところなんです?






アトラクション飲食店なのよ〜。翡翠ちゃん」






アトラクションと飲食店ってラブコメ落語と同じくらい微妙に矛盾してるんですが……。






「アトラクション飲食店は結構有名ですよ。ドラキュラ城をモチーフとした「ヴァンパイアカフェ」とか、店内に巨大な仏像が鎮座している「ブッツトリップバー」「エレファント・カフェ」とか、ちょっと前には結構流行したんですよ」






へぇ、そうなんですか。全く知りませんでした……。






「行ってみれば分かります。とにかくネタにしかならないようなお店ですから」






はぁ。というわけで、四人でそのザ・ロックアップとかいうお店に行ってみました。つか入り口どこですか?







「そこのギロチンに手を突っ込んでください。そしたら開きますから」






いきなり変な趣向ですね……








ギィィィィー







っていうか、姉さん。ここ思いっきり牢獄に見えるんですが……






「だってそれがこの店のウリですから。ほら店員さんが着ましたよ」






店員さんって、ミニスカートの婦警さん(ミニスカポリスと言うらしい)じゃないですか。コスプレ喫茶の一種なんですかね……。






<それじゃ代表者の方手を出してください>






手を? こうですか?






<ありがとうございます〜>






ガチャン。






<では、初犯の方連行しま〜す>






なんで私が手錠なんかかけられねばならんのですか!?






「ほら、だって牢獄ですから。ミニスカポリスのお姉さんに手錠かけられるなんて、滅多にない体験ですよ。良かったですねー」






全然よかないですよっ!






<大人しく連行されてください〜>






そして辿り着いたのが、囚人牢獄。






<なお、この牢獄は保釈金がなければ出ることができませんのであしらず〜。脱獄したら本当に警察に掴まるのでご注意下さい>






キューィーン。ガチャン。(扉が閉まる)






「ちなみに、保釈金というのは会計のことですから」






とことん変わったお店ですねぇ……






「まぁ、そういうお店だということヨ。昔テレビで特集組まれたのを見て一度は来てみたいと思ってたアル」






「メニューはどこ?」






「これですよ。アキハ様。[入所手続き][栄養管理][軽犯罪][灼熱地獄][水攻めの刑][重犯罪][蒸し風呂の刑][高熱独房][重労働][出所手続き]の中からどれでも好きなのを選んでください」






「じゃ、とりあえず、[隠し持っていたえだまめ][天国と地獄][石焼きペペロンチーノ地獄風呂編]あたりを頼むあるか」






「私は[囚人のジレンマ・赤いたぬきと緑のたぬき][最後の晩餐オムレツ][カリカリ囚人焼きプディング]」






「いえ、それをするよりも懲役二時間で、飲み放題の方が良いんじゃないですか?」






「そうね。じゃ、そうするある。[兄貴の差し入れコロッケ]は個人で頼むあるか……。それならワタシ、[媚薬]頼むよ」






「私は[真・兄弟の契り]」






「[人体実験カクテルセット]」






もはや居酒屋での会話ではないですね……






世の中、変メニューで客を呼び込む店って結構ありますけど、ここはかなりキテますね……。






特に飲み物が、名前から何が出てくるのかさっぱり分からないです。






「そこが良いところなのですよー。翡翠ちゃん。もし何を飲むのか迷ったら、私と同じ[人体実験カクテルセット]にしましょう。これ面白い飲み物ですから」






飲み物の価値基準って、美味しいか不味いで、決して面白いじゃない気がするんですが……






まぁ、良いです。分かりました。それではこれにします。






そしてしばらくしてやってきたのが、これでした。







どうやって飲むんですか!? こんなもん!






「もちろん自分で調合して飲むんです。ここでも人気のメニューですよ〜」






漫画とかでは、ビーカーでコーヒーを飲む理科の先生とかいますけど、本当のビーカーでお酒を飲む日が来るなんて夢にも思いませんでしたよ……。






ちなみに白いのはカルピスのようです。とりあえず適当に混ぜて飲んでみますか……







うーん。これは、随分甘いですねぇ。色付いてるのはリキュールみたいですねぇ。







「ちなみに、全部混ぜると、子供用の風邪薬みたいな味になりますよー」







うぅん。どう混ぜても変な味になる気がする……








「馬鹿ね。そんなもん素人がやって美味しくなるわけがないね。はめられたあるねー」






あっ! なんですか? 急に明かりが消えましたよ!






「完全に真っ暗になったわね。それに、なんなの? このブザーの音……」






<現在、隕石がザ・ロックアップに接近しております>






待て待て。なんですか。隕石って?






<うおぉーーーーーーーーーーー!>









「ひぇっ!」







ガタガタガタっ!(鉄格子を揺する音)







な、なんなんですか? 今の謎の狼男のコスプレは……。不意をつかれたから、滅茶苦茶ビックリしましたよ。






「ここのアトラクションねー。お化け屋敷と飲食店の合体技ね」






なるほど。確かにさっきから女性の悲鳴があちらこちらで聞こえてきますね。






「さっきからここに来るたびに、アキハとか叫びまくりあるからな。微妙に的にされてるあるよー」






「でも、なんで真っ暗にするんでしょうね。実際問題、トイレにもいけないし、食事できないですけどね」






<わぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!>






「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」






なんてことをして滞りなく、楽しみました。やがて怪物たちは、乱戦の末、ミニスカポリスの手によって御用になったわけですね。






それにしても、料理がイマイチのお店でしたが、結構普通に楽しめ場所でしたね。客も女の子の方が全然多かったみたいですし、そういうのが好きな人にはたまらないんでしょうねぇ。でも、リピーターの確保には難しいんでしょうねぇ。こんだけしこたまクーポン券をくれたところを見るとて……






「結構怖かった……」






「アキハ様はいつもそれですねー」






「いや、でもまぁ、なかなか楽しかったから良いやないあるか。今度はワタシが幹事になって、も